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【福岡市】城南区の片江に「阿蘇」神社がある理由

福岡市城南区の片江に阿蘇神社という神社があります。


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▲ 場所はこちらです。福岡なのに「阿蘇」神社。う〜ん、なんだかとても気になります。


▲ 立派でキレイな拝殿があります。阿蘇神社はこの辺りの村社だったらしく、先日書いた記事「移動中の場所に建てられた神社」はこの阿蘇神社に運んでいる途中の場所に建てられたと言われているそうです。


▲ 由緒書きには下記のように書かれていました。

阿蘇神社は、武岩龍命を奉斎し、神社神道に従って、祭祀を行い、祭神の神徳をひろめ、本神社を崇敬する者及び神社神道を信奉する者を教化育成し、社会の福祉に寄与することを目的とし、五穀豊饒、家内安全、交通安全、合格必勝、商売繁栄等の神様として祭られている

特に阿蘇との関わりなどは記載されていないようです。ちなみに、熊本にも同じく阿蘇神社という神社があるようですが、そのことについても触れられていないようです。


▲ 先日紹介した天神社には阿蘇神社に関することが書かれていました。

例によって、ちょっと長くて難しいので要約します。

・片江は肥後の阿蘇神社の神領地であった説がある

・元寇の時か室町時代に阿蘇氏がこの辺りに所領を得た説がある

・肥後の阿蘇神社には片江の阿蘇神社に関する記録は残っていない=阿蘇神社自信が末社として建てたのではなく、誰か他の人の手によって建てられた可能性がある

神松寺の老松神社はもともと現在の阿蘇神社の場所にあったが菊池氏の支配によって現在の場所に動かされたという説がある

・従来の神社を動かすということは相当なことなので、武力による支配だった可能性がある

なるほど、菊池氏との関わりがあったかもしれないのですね。現在の熊本県菊池市周辺を支配していた菊池氏が何らかの形でこの場所を支配、もしくは統治して阿蘇神社の支社を建てたとなれば、何となく納得できる気もします。

この近くの七隈には菊池神社という菊池氏を祀った神社もありますし、いろいろ繋がりが感じられます。菊池神社の場所には菊池氏の墓があったとも言われていますので、もしかしたら飛び地のような形で領地を持っていたのかもしれませんね。


▲ 阿蘇神社の神紋は「丸に違い鷹羽」ですが、これは菊池氏の家紋でもあるという点も興味深いです。


▲ 片江、七隈周辺と菊池氏との関わり・・・大変気になります。

阿蘇神社
阿蘇神社

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Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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