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2016年に読んだおもしろかった本10冊

2016年に出版された本でおもしろかった本10冊を紹介します。

無限の本棚/とみさわ昭仁

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▲ 神保町で「マニタ書房」というちょっと変わった本屋を営業しながら、フリーライターをされているとみさわ昭仁さんの「無限の本棚」。

とみさわさんはコレクターとしても有名。

レコード、野球カード、ジッポライターなど、ありとあらゆるもののコレクションを経て、行き着いた先は「エアコレクター」だったという。

モノを集めて集めて、ふと疑問に思うこと。それは・・・

「はたして自分は本当にこれが好きなんだろうか・・・?」

野球カードを集めているけれど、この選手のことが好きなんだろうか?

ただカードの番号を1から1000まで揃えたいだけなのでは?

僕は野球カードが大好きで八年間ものあいだ夢中になっていた。でも、好きだったのはあくまでも「野球カード」だ。野球そのものや選手たちが好きだったわけじゃない(もちろん嫌いなわけではない)。集めるべき選手を定めて、その選手に関するカードをすべてチェックリストにする。あちこちのカードショップやイベントに出掛けては、抜け番号のカードを探し出し、無事に入手できたらチェックリストの該当欄を塗りつぶす。そうした一連の行為が好きだったのだ。

だったら、カードには選手の写真が印刷されていなくてもいいのでは?

そんな極端なことさえ考えた。

「白いトレーディングカード」である。

表面は真っ白で何も描かれていない。裏返すと、やはり何の説明も書かれてない。当たり前だ。このカードは何も意味していないのだから、書くべきことなどない。唯一、記載されている情報は「通し番号」だけである。一番から・・・・そうだな、とりあえず一〇〇〇番まであるとしようか。すべて価値は一律だ。一枚一〇〇円ぐらいでどうだ。そういうものがシャッフルされて、日本全国に散らばっていたら・・・・。

ぼくはきっと集めるだろう!(P114より引用)

コレクションジャンキーなとみさわさんは自分のコレクション癖を冷静に分析し、その本質は番号を揃えたい、とか決められた枚数のものを一枚も欠かすことなく集めたいという「整理欲」だということに気がついたといいます。

モノを手元に集めることではなく、集めたという概念が好きなのだと。

それ以来、モノを集めないコレクター「エアコレクター」にシフト。

ブックオフを全店制覇することであったり、都内の銭湯をすべてまわることだったり。

そして究極が「無限の本棚」。

古本屋になる→本を手に入れる(コレクション欲が満たせる)→本が売れる→その売れたスキマにまた本を入れる(コレクション欲が満たせる)→本が売れる・・・・コレクターが行き着いた究極のサイクル「無限の本棚」。

うらやましいようなうらやましくないような・・・笑

コレクター道を極めたい人もコレクション癖で悩んでいる人も、どちらも読むべき一冊です。

無限の本棚
無限の本棚

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株式会社アスペクト (2016-03-23)
売り上げランキング: 22,139

禁断の現場に行ってきた! !/村田らむ

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▲ 体を張ってヤバい場所に潜入取材するルポライターで漫画家村田らむさんの「禁断の現場に行ってきた! !」。

廃墟に潜入したり事件現場に行ったりというのは普通によく見ますが、この本の潜入っぷりはヤバすぎ。

危なすぎるヤブ医者にあえて治療されに行ったり、カルト宗教に入信したり、街で見るどう考えても危なそうな人材募集に応募したり・・・。

つげ義春の作品で「石を売る」という拾ってきた石を売る暗〜い漫画があるのですが、それをリアルに実践してみたり、みんなが「アレってどうなの?」と思っていることを体を張ってやってくれています。

↓ ↓ この本でやってること・行ってる場所一覧 ↓ ↓

・富士の樹海で◯体探し
・北朝鮮に行く
・韓国のスラム
・軍艦島
・事故物件
・落盤注意の地下遺構
・ヤバい病院
・裏ハローワーク
・知らない人に家で夕飯を食べさせて下さいと頼む
・元手0円ビジネス(場所取り、石を売るなど)
・汚部屋掃除
・物乞い
・5日間断食
・ゲテモノを食べる
・ヒッチハイク
・新興宗教潜入
・樹海に住む怪しい老夫婦
・廃寺
・怪しい団体に入団
・多摩川の闇畑
・ドヤ街
・ホームレス&パンク&ヤ◯ザになって街を歩く

こうやって見るとスゴイな・・・。

漫画とコラムを織り交ぜながら書かれているので読みやすい、というか怖いけどつい読んでしまう本です。

禁断の現場に行ってきた! !
村田 らむ
鹿砦社 (2015-12-17)
売り上げランキング: 37,164

ハイエナズマガジンvol.2/ハイエナズクラブ

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ハイエナズクラブという、全然知らない人の生前葬に行ってみたり、道端に落ちているものについて深く考察したり、ダサいTシャツを研究したり・・・そんなことをやっているWEBマガジンの書籍化第二弾「ハイエナズマガジンvol.2」です。

ハイエナズクラブで記事を書いている16人によるコラムや漫画集です。

・ハイエナの宿命/盛岡
・中学生珍事〜猫飼い編〜/しもだより子
・浜田の兄ちゃんのーたりん/死かばね先生
・パンの漫画/あおむろひろゆき
・黒々としている/匿名希望グラム2
・コンセント/金原みわ
・マジカム・アイ/日向山葵
・ラブラブ宇宙人介護/虹江お帰り
・新卒で入ったブラック企業で不倫に誘われ探偵につけられ奥さんがのりこんできた話/柴田プロ
・キングオブ失業者/霧隠サブロー
・上司に賞味期限偽装を指示された話/ケアムーラ
・実録・はじめてのひとり暮らしをした部屋のこと/赤ソファ
・私はあの頃、ネットでグロ画像を見ていた/餅ウリ子
・赤ちゃんになりたかった/中央線忠則
・ワタミ夢ストリート/増田薫
・食べた気がしなかった飯/zukkini

個人的に面白い(ヤバい)と思ったのは下記の3つ。

ーーーー

浜田の兄ちゃんのーたりん/死かばね先生・・・内容はハッキリ言ってネット上では全く書けないのですが「えええぇぇ・・・」というトラウマ系の実話作品。読んだ後、何とも言えない気分になること間違いなしです。

実録・はじめてのひとり暮らしをした部屋のこと/赤ソファ・・・読みはじめたときはほのぼのとした上京物語かなと思ったらぜんぜん違った。一人暮らしをしてしばらく経ったころ、何気なく風呂の天井の蓋(通気口?)を開けてみるとなぜかそこには写真と手紙が・・・。リアルにゾワッとしました。実話作品。

ワタミ夢ストリート/増田薫・・・居酒屋チェーンのワタミ本社1階にある「ワタミ夢ストリート」というワタミの歴史や理念を伝える私設ミュージアムの潜入ルポ。完全予約制で撮影禁止というこのミュージアムで展開されているのは予想通りのあんな展示物や、「あれ?意外!」という展示物までいろいろ。

ーーーー

けっこう全体的にいい意味で暗く重くモゾモゾする感じです。これぞアングラって感じで。

第三弾も楽しみです。

下記のWEBショップで購入できます。

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

シカク「ハイエナズマガジンvol.2」
http://shikaku.ocnk.net/product/1055

日本昭和ラブホテル大全/金益見・村上賢司

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▲ 日本全国どこにでもあるけど、なんとなく謎な、これまでほとんど触れられず研究や考察の対象になってこなかったラブホテル。

昭和時代、さまざまなエンターテインメント性をそなえたラブホテルがしのぎを削っていました。

回転ベッド、ウォータースライダー、ド派手な装飾などありとあらゆる趣向を凝らした部屋が存在していましたが、法改正などによって規制が強くなり、個性的なラブホテルは消えつつあるそうです。

この本では昭和な雰囲気を残す貴重なラブホテルにスポットを当てて、キレイなカラー写真とともにその実態が詳しく紹介されています。

部屋の写真だけでなく、アメニティグッズを紹介したり、関係者へのインタビューを行ったりと、知られざる昭和ラブホテルの実態が記されています。

これは面白そうだ!と発売されてすぐに注文したのですが予想以上に濃い内容でした。これで1,600円は安い!2,500円でも買う!

日本昭和ラブホテル大全 (タツミムック)
金 益見 村上 賢司
辰巳出版 (2015-12-04)
売り上げランキング: 106,422

脳内楽園巡礼(珍寺大道場)/小嶋独観

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珍寺大道場を運営されている小嶋独観さんによる「脳内楽園巡礼」。

日本と台湾、そしてミャンマーにあるインパクトあるお寺を紹介する本です。

例えばある場所の高燈籠。

高燈籠内部は六層の螺旋状のスロープになっていて、スロープ沿いに三十三観音の仏画が掲げられている。

普通だったらこのスロープを登っていって参拝してまわるというのが誰もが考えるシステムかと思います。

しかし、ここのシステムは一風変わっていてレールの上をオモチャの汽車が走って代わりに参拝してくれるという。

位牌がオモチャの汽車に乗ってシュッシュポッポと走る写真が掲載されているのですが、斜め上の発想すぎてちょっとビックリ!

掲載されている寺院はどれも「え?!」とドキッとさせられるものばかりです。

ぼく自身もいくつかこういった類の寺社仏閣に行ったことがありますが、常々、なぜこういうことになっちゃうんだろう?と疑問だったわけです。

だって、誰がどう考えても「ちょっとこれは・・・」と思うだろうし、それをアドバイスする人だって少なからずいたことでしょう。

でもどうして突っ走っちゃうのか。

それがず〜っと不思議で不思議で仕方がなかったのですが、この本のあとがきに書かれている下記の一説で、はたと膝を打つ思いがしました。

本書で紹介してきたお寺はそのような基本的な寺院造営のルールと言うかセオリーを完全に無視した無法者たちが造った(違法者ではないよ)とんでもない宗教施設ばかり。教義や世間体や檀家の評判や、さらに言えば社会や国家に縛られた「ちいせえ」寺など鼻息で吹っ飛ばすほどの勢いに満ちているのだ。その「普通じゃない」世界を構築してきた原動力って一体何なんだろう?・・・それは創造主として真の世界の姿を人々に知らせなければならない、というある種の義務感なのだと思う。だから今回紹介した素晴らしき脳内楽園たちはどれも異様にテンションが高く、一刻も早く完成させたいという焦燥感にあふれ、過剰な思いが不必要なまでに込められているのだ。世間には期待されず、頼まれもせず、褒められもせず、疎ましがられ、たまには貶され、色眼鏡で見られ、時にはカルト扱いされ、キ◯ガイと言われ、それでも創造主たちは何ひとつぶれることなく自分の脳内をトレースし続けてきたのだ。脳内にパンパンに詰まっている脳内風景を早く外に出さなければ脳が破裂しちゃう!そんな勢いが観ている者のハートをわしづかみにするのだ。

この文章にすべてが集約されています。

普通の珍寺紹介本なら「ほら、こんな変なことやってるよ!」という案内だけで終わってしまいますが、この本はちゃんと作者の意図を汲み取って解説されていると思います。(中には造った本人に言わせると「なんか派手な方が面白いじゃん!」ってだけの物もあるかもしれないけど 笑)

ちいさな常識だけで理解しようとしていなかった自分に気付かされた一冊です。

珍寺大道場ストア「脳内楽園巡礼」
http://chindera.handcrafted.jp/items/3494163

さいはて紀行/金原みわ

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▲ 珍スポット・B級スポットを巡る珍スポトラベラー金原みわさんのエッセイ集「さいはて紀行」。

内容は下記のようなラインナップ。

異国のさいはて ――タイのゴーゴーボーイズ
罪のさいはて ――刑務所で髪を切るということ
宗教のさいはて ――キリスト看板総本部巡礼
夢のさいはて ――最高齢ストリッパーの夢
食のさいはて ――ゴキブリ食べたら人生変わった
水のさいはて ――淀川アンダーザブリッジ
性のさいはて ――生命の潮吹きストリップ
人のさいはて ――じっちゃんのちんちん

この本、かなり画期的な本で、珍スポットの本というと写真集、もしくは写真にちょっと活字を添えたような体裁がほとんどですが、この本では写真はほとんど出てこない。というか写真がない章さえある。

でもその場所に行ったような感覚になる本です。

例えばキリスト看板の話。

黒地に白と黄色の文字で「神と和解せよ」と書かれたちょっと怖い看板が町の片隅に貼られているのを見たことがないでしょうか?

これはキリスト看板と呼ばれていて救霊会館というプロテスタント系の教会が作っているものだそうです。

この本で金原さんはこの救霊会館に潜入して作っている人の思いなんかを取材されています。しかも、ゲスな興味本位とかではなく。

この看板の写真を集めている人はいても、それを作っている人物にまで踏み込んでいく人はいなかったのではないかと思います。

いたとしてもどこか”変なもの”を見るというアプローチだったはず。

自分も変わった活動をしている人に話を聞いたりすることはあっても、やっぱり「自分とは違う人」とか「別の世界の人」みたいな感覚があります。

そうではなく、親戚のような感じでスッと入っていく空気感がスゴイです。

そういう意味では自分でその場所に行った以上の体験を与えてくれる本だと言えるかもしれません。

勝手に行って、写真2、3枚だけ勝手に撮って帰って、ブログで「珍スポットに行ってきました!感動しました!」とか言って、いいね!が50件もらえた!とか喜んでる自分の活動が恥ずかしくなるな・・・。

おすすめは「異国のさいはて ――タイのゴーゴーボーイズ」と「罪のさいはて ――刑務所で髪を切るということ」。

さいはて紀行
さいはて紀行

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シカク出版 (2016-08-03)
売り上げランキング: 27,667

シカク「金原みわ紀行エッセイ集 さいはて紀行」
http://shikaku.ocnk.net/product/1092

EXPO’70グッズコレクション/角川マガジンズ

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▲ 昭和45(1970)年に開催された日本万国博覧会(EXPO’70)のグッズを紹介するムック本。

万博グッズ収集家の白井達郎さんのコレクション約一万点から1,226点を厳選して掲載した一冊です。

レトロでスペーシーなデザインの数々は見ているだけで楽しいです。欲しくなります。

置物やバッジのようなものからキッチン用品などのこんなの発売されてたんだ!というものまで勢揃いです。

中には万博ロゴをあしらった重箱なんてものも!そこまで万博気分にならなくても・・・笑

かなりの盛り上がりっぷりがグッズからも伝わってきます。

万博グッズコレクションをこれからはじめてみたいという人のための目録としても役立ちそうです。

ぜんぜん知らない外国人にサインをもらったていた、みたいな定番の話から解体されて引き取られたパビリオンの建物が現在でも使われている場所がある、というようなトビリアも満載。

EXPO'70グッズコレクション
KADOKAWA/角川マガジンズ (2016-03-14)
売り上げランキング: 139,489

全国花街めぐり(下巻)/松川二郎(著)・渡辺豪(編集)

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▲ 昭和4(1929)年に出版された「全国花街めぐり」。遊郭の研究や遊廓文献の復刻をされている遊郭部さんによる渾身の復刻版です。

「全国花街めぐり」は全国の花街に実際に行って潜入調査した一冊。

この本は古書業界では長い間高額で取引されていましたが、復刻版が出たことで非常に入手しやすくなりました。ありがたいことです。

上下巻合わせて全国180ヶ所のリアルな花街事情が記されています。

ーーーーーー九州地方ーーーーーー
福岡県|博多・博多新柳町遊廓
熊本県|熊本・熊本二本木遊廓
大分県|中津・耶馬溪・別府・別府濱脇遊廓・大分・大分菡萏遊廓・下之江遊廓・佐伯・日田
宮崎県|延岡・延岡麥原遊廓
長崎県|長崎・長崎丸山遊廓
http://yuukakubu.com/?p=3928 より)

福岡は下巻に掲載されていて、中央区の清川付近にあった「新柳町遊廓」が紹介されています。

そんなに栄えていたんだ!?と驚く内容でした。

また、博多の遊里の歴史、水茶屋の話、券番の話などいろいろ興味深い情報が掲載されていました。

この本を参考に花街跡を巡ってみると、現在もそのままそれっぽい街が残っていたり、すっかり変わっていたり、いろいろと発見があります。

全国花街めぐり(下巻)
カストリ出版 (2016-05-04)
売り上げランキング: 178,330

For Diggers Only レコード・コレクティングの深層/D.L(DEL LARGE)など

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▲ ヒップホップユニット「BUDDHA BRAND」のD.L(Dev large)を中心にレコード収集やレコード掘りについて熱く語った対談集。

膨大なレコードコレクションや音楽に対する知識が惜しげもなく語られ、D.Lが亡くなった今となっては(2015年5月に病気により急逝した)かなり貴重なデータになっています。

ヒップホップはサンプリングミュージックなので、どこからサンプリングしているかとか、どんなものをネタにしているかとかはほとんど明かされません。

それは自分の手の内をライバルに教えるようなものですから。

でもこの本では、さすがにサンプリングの元ネタが明かされたりはしていませんが、どういう音楽をこれまで聞いてきたかとかどうやってレコードを集めてきたかということがけっこう明かされています。

3ドル以下で見たことのないレコードは全部買っていたんですよ。盤質が悪いのが前提だから、それで良かったものをまた買い直すということを繰り返して。(中略)オレがレコードの知識が増えたのは昔、イーストビレッジにあった本とレコードをすごく安く売っている歯抜けのおじさんの店のおかげなんですよね。そこは2ドル〜4ドルとかで、盤質が悪いとかジャケが底抜けしているものとかは1ドルだったんです。(中略)オレの音楽知識の半分くらいはそこのお店で仕入れたんじゃないかな。

試聴ができないようなレコ屋でもジャケ買いでさまざまな体験をしています。ジャケ買いの基準はいろいろあるんですよ。エロい感じとか、アフロがデカイとか・・・・。それらの掘ってきたヤバイブツを人々に広めるためというのが、オレがDJをやる理由です。

和モノは和モノで掘っている人はいるけど・・・・まだまだ多くの人がこういった7インチを触ったりしないだろうし(中略)自分も最初は興味がなかったし、外国のレアでグルーヴィなものよりもカッコいいわけがないと思っていたので。好きじゃないだろうから聴かないという狭い価値観。でも、かなり前に地方へ行ったときに100円とか50円とかで売られている7インチを見て大量に買ってみた時期があって、気付いたら20枚のうちに2枚がアタリみたいなことが続いてたまっていって。もっと良いのがあるんじゃないかなと思って探し出すとやっぱりあって、いつの間にかこれは1つのジャンルとして買い続けようと思えるようになった。

↑のように和モノに関する言及もあり、さらにD.Lがチョイスした和モノレコードがカラーでたっぷり掲載されています。これは参考になりすぎる!

DJをやっている人やD.L、BUDDHA BRANDのファンだけでなく、音楽好きならぜひ読んでもらいたい一冊です。

ちなみにこの本でD.Lが紹介していたレコードを集めた再生リストをYouTubeで作ってますのでよかったらチェックしてみて下さい。ホント名曲ばかりでD.Lのセンスの良さに感心しっぱなしです。

https://www.youtube.com/watch?v=InZTP6RaTxo&list=PLZwEZoEnhyQLxk09kAWOc0xc2WFDIVWxP

その他、MUROやキミドリのクボタタケシ、ピチカートファイヴの小西康陽なども登場します。

For Diggers Only レコード・コレクティングの深層
D.L katchin’ Illicit Tsuboi MACKA-CHIN MURO RYUHEI THE MAN 家永 直樹 尾川雄介 クボタタケシ 黒田 大介 小西 康陽 鈴木 雅尭 須永 辰緒 永井 博 馬場 正道
リットーミュージック
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圏外編集者/都築響一

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▲ 先日イムズのアルティアムで「僕的九州遺産」を開催されていた都築響一さんの著書。

都築さんがいかにして本をつくってきたかを語った本ですが、ブログなどで情報を発信する人にとっても刺さることが多い内容です。

イケる!と思った情報もネットで検索してみて見つかった時点で負け、とか、ギクッとする言葉がたくさん・・・。

出版の未来についても触れられていて、「若者の活字離れ」についてや、本が売れなくなっている現状についても触れられています。

いまいちばん活発な出版のかたちは自費出版本やZINEだろう。作ってるひとも、作りたいっていうひともいっぱいいて、どこが「若者の活字離れ」なんだよって思う。いまや中年のほうが、かえって活字離れしてるのかもしれない。(P208より引用)

写真雑誌や写真集が売れないのは、中身がつまらないということでしかない。いま、スマホで写真取らないひとはいないでしょう。facebookは日本だけで2千万人が利用していて、海外の月間アクティブユーザーは15億人とかだから、写真に特化したInstagramなんて、月間のアクティブユーザーが全世界で4億人以上。毎日8千万枚以上、毎月、億という数の画像がデジタル空間を飛び回っている。19世紀に始まった写真の歴史で、これほどたくさん写真が撮られている時代はないはずだ。(P210より引用)

これまでは、出版社のライバルは出版社、小説家のライバルは小説家だったけれども、ネットの出現や自費出版のハードルが下がったことでその構造は大きく変わってきています。

全人類46億人が全員ライバルみたいな状況。

じゃあ出版業界はどうすればいいのかというと、紙に印刷してそれを取次に渡してという旧態依然とした構造から脱却するとかはもちろんのこと、やっぱりこれまでにない内容を取り扱っていかないと生き残れないことは明白。

そのためにヒントもこの本には書かれています。

都築さんがこれまで扱ってきたネタは珍スポットや地方発のヒップホッパーや独居老人やなど様々。

「どうやってネタを探すんですか」と、「どうやったらそういうふうにスキマ狙いできるんですか」というのが、インタビューを受けるときの二大質問かもしれない(笑)。

ここで声を大にして言いたいのは『TOKYO STYLE』のときからスナックの取材にいたるまでずっと、僕が取材してきたのは「スキマ」じゃなくて「大多数」だから。(P198より引用)

都築さんに言わせると珍スポットにしても変なスナックにしても、実はそっちのほうが普通のことだし身近なこと、だと。

今テレビや雑誌などのメディアで扱われている「これが流行のスタイルだ」みたいな情報というのは実は少数派。

確かに、メディアで言われているような、例えば「古い家をリノベーションしてライフワークバランスを大切にして暮らす」みたいな人は周りにははいないし、ファッション雑誌に載っているような1万円もする白無地のシャツを着ている人もいない。

みんなこたつでみかん食って近所の居酒屋に行って、「しまむら」で買ったスウエットを着て暮らしているはず。

近所には変なオヤジの書いた変な標語みたいなのが掲げられていたり、おばあちゃんが作った謎の人形が飾られている。

都築さんの著書は、みんなが見えていないモノ、というより見ないようにしているモノを首根っこをつかんで「ほらよく見てみ!」と言ってるだけにすぎないのかもしれません。

出版業界が生き残る方法は珍スポットや変なスナックだ!というわけではありませんが(というかすでにそれは都築さんがやりつくしているから)、そういう視点を養うことがヒントになるのかもしれませんね。

圏外編集者
圏外編集者

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都築 響一
朝日出版社
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まとめ

Cap20161110
▲ 2016年はこれまでにないほど自費出版の本を読んだ年でした。

今回紹介した中のものでも3冊が自費出版によるもの。(ハイエナズマガジン、さいはて紀行、脳内楽園巡礼)

先ほどの都築さんの項目でも出ましたが、「いまいちばん活発な出版のかたちは自費出版本やZINEだろう。作ってるひとも、作りたいっていうひともいっぱい」というのは本当にそう思います。

ちょっと前は自費出版の本を欲しいと思うことなんて ほぼなかったのですが、今は魅力的な欲しい本がたくさん。

来年はもっとこういったZINEとかを発掘していきたいな。

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