明治時代から続く中洲の旅館 川丈(かわじょう)旅館
中洲に明治時代から続く旅館、川丈(かわじょう)旅館があります。
▲ gate横の道を川沿いに南東に少し進むとあります。
▲ 遠巻きに見ても他とはちょっと違うレトロ感があります。
この建物気になっていた!という人も多いのではないでしょうか。
現在でも営業している旅館なんですよ。ただ、現在は女将さんがほぼ一人で運営しているのだそうです。
▲ 入口付近はこんな様子です。
ちらりと見える受付カウンターが味があっていいですね。
川丈(かわじょう)旅館は明治時代から営業している旅館で、「川端」の「丈七」という人が作ったので文字の頭をとって「川丈」という屋号になったのだそうです。
昭和のはじめ頃には福岡日日新聞の跡地や病院の跡地にビジネスホテルを建てたりするなど積極的な展開を行っていたそうです。
その他にも旅館横に「川丈座」という舞台や映画館、それからちょっとピンクな劇場などもやっていたそうで、川丈グループの勢いはすごかったようです。
さらには広告代理店までやっていたという話も。
▲ ちなみに、想い出のアルバム・博多、あの頃―明治・大正・昭和を綴る/葦書房では川丈座の写真(P.94)とピンクな劇場(P.226)の古写真を見ることができます。
映画館とピンクな劇場が隣接していたようで、驚くほどモダンで巨大な建物だったようです。
▲ そして、ここ川丈旅館には明治40年に与謝野鉄幹、北原白秋、吉井勇、木下杢太郎、平野万里の文豪5人が宿泊しています。
彼らは九州北部から西部一帯を旅し、その旅行記を「五足の靴」として発表しています。
▲ 川丈旅館入口には「五足の靴」を記念した文学碑が建っています。
この碑に書かれている歌、それから「五足の靴」の中でどのように川丈旅館のことが記されているか、2013年10月12日(土)〜30日(水)まで展示されているY氏の展示パネルを見て下さいね!という宣伝も兼ねている投稿でした。※川丈旅館には手塚治虫に関するエピソードの案内板も設置予定ですよ。
もちろん、建物を見るだけでも一見の価値があります。
▼ 詳しくはこちらのページをご確認下さい。
http://mag.fukuoka.jp/archives/569
【参考文献リスト】
・東中州物語
・想い出のアルバム・博多、あの頃―明治・大正・昭和を綴る/葦書房