メニューを表示

【福岡】若松にある料亭金鍋

北九州市若松区の本町に料亭金鍋という老舗料亭があります。


大きな地図で見る


▲ 案内看板によると、

明治時代、筑豊炭田の石炭開発が本格化するにつれて、筑豊興業鉄道の開通(明治24年・1891)や若松築港により港湾が整備され、若松は石炭積出地として日本の近代化を支えました。
洞海湾に面した南海岸には、石炭商、海運会社、中央の銀行などの支店が進出しました。最盛期には、筑豊で産出する石炭の約8割が、若松港から国内外に供給され日本一の石炭積出港として繁栄しました。
「金鍋」は、若松区の中心街に位置し、明治28年(1895)に創業した老舗の料亭で、数多くあった若松の料亭の中でも、著名な店の一つで、かつては多くの経済人や文化人が集う場所として広く利用されていました。

とのことで、明治時代の若松の繁栄を思わせる建物です。


▲ 門の部分はこんな感じです。

客を迎える表門は、両開きの板扉がつき、庇は銅板葺きで、間口1.8mの角柱を立て、腕木などに丸太材を使用し、門の左右にはガラスの欄間の塀を配し、本館と一体となり、若松の繁栄を今に伝えています。(案内看板より)


▲ 上の部分を見るとコウモリがデザインされた変わった窓があります。

なんとも粋なセンスを感じますね。

本館は3階建ての瓦葺きの入母屋造妻入りの細長い建物で、客室は2階の中廊下を挟んで両側に部屋が配置されています。各部屋はいずれも異なる書院風(床、棚、書院)でまとめられており、全体として時代を反映した和洋混在のデザインとなっています。外壁は黒を基調とし、壁の窓はこうもりをモチーフとしており、料亭の華やかさと官能的な部分を表現しています。建築された年はわかりませんが、残された資料や様式から明治末期から大正時代に建築されたものと推察されます。

本館2階には、作家・火野葦平が好んで使用した部屋があり「葦平の間」と呼ばれています。(案内看板より)


▲ 現在はこの周辺は落ち着いた感じになっていますが、若松の昔の写真を見てみると非常にパワーを感じます。


▲ かつての若松の町並。


▲ 何となく当時の面影を残すような建物があったりします。


▲ こういうレンガの塀もところどころに残っています。


▲ 料亭は現役で営業していますのでいつか行ってみたいと思います。

料亭 金鍋
http://www.kinnabe.com/

筑豊炭坑絵巻 新装改訂版
山本 作兵衛
海鳥社
売り上げランキング: 110,818
Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
Twitter facebook
福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
ページトップへ戻る