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【福岡天神】現・国体道路周辺が描かれた江戸時代末期の絵図

江戸時代末期、文政4年(1821年)に作られた「筑前名所図会」の中には現在の天神や博多の町並みが江戸時代にどのような様子だったかがわかる項目がいくつかあります。

筑前名所図会は福岡の名所や重要な場所、歴史的な場所などを紹介する地方案内のような文書です。

名所を読むのも もちろん興味深いのですが、その周りに描かれている町並みや川、道筋など、ちょっとしたものを現在と比較してみるのも おもしろいです。

▲ 例えば、巻一に描かれている こちらの「若宮社」のページ。(写真は「筑前名所図会 (1985年)/文研出版」より)※こちらのサイトはもっとクリアで見やすいです。


大きな地図で見る

▲ 現在でも国体道路のTSUTAYA横あたりにあるこの神社です。

▲ 大きな違いとしては若宮社(若宮神社)前の道が川になっていることです。

▲ 古地図で若宮神社の場所を確認してみると、確かに川が描かれています。(※ 地図は「古地図の中の福岡・博多―1800年頃の町並み」【海鳥社 宮崎 克則、福岡アーカイブ研究会 編】より引用)

▲ そして、こんな感じで若宮神社から現在のアップルストアの場所まで橋がかけられていたようですね。

▲ アップルストアの場所には民家があったようです。古地図のほうにも「町家」と書かれていました。今で言えば一等地の場所ですね!

▲ そして、アップルストアの向かい側のアパレルショップがあるところにも民家らしきものが描かれています。

▲ 若宮神社の横、現在、ベーローチェ(カフェ)がある場所には長屋作りの建物が立ち並んでいたようです。

今と同様に茶屋があったりしたのでしょうかね??

こんな感じで、絵図のメインに描かれているもの以外のちょっとした場所も色々な発見があっておもしろいものですよ。

筑前名所図会 (1985年)
筑前名所図会 (1985年)

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古地図の中の福岡・博多―1800年頃の町並み
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Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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