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【箱崎】牛のいない牛車を乗り回す僧侶が箱崎にいた?!

箱崎二丁目に車僧観音堂(くるまぞうかんのんどう)という祠が建っています。

[map addr=”福岡県福岡市東区箱崎2丁目11”]
▲ 場所はこちら。

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▲ 箱崎二丁目付近にはレトロな建物がチラホラ。

この辺りはかつて藩主が使用する御茶屋があった場所なんだとか。

箱崎御茶屋 | 唐津街道歴史研究所」によると、

箱崎御茶屋の利用は、福岡藩主が参勤のため江戸に向かう際、福岡城を出て箱崎八幡宮に参詣し、その後御茶屋にて装束を改め出発したり、船で参勤する場合風待ちのため滞在したり、唐津街道を通行する大名の宿舎として利用されました。

とのことです。

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▲ 皇紀二千六百年記念の用水井戸。

幕末には三条実美トーマス・グラバーも箱崎御茶屋を訪問しているのだそうです。


▲ 国旗掲揚台?「國威宣掲」の文字が。戦時中のものでしょうかね。

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▲ そしてこちらの車僧観音堂もあります。

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▲ この車僧という人は深山正虎禅師という京都や奈良でお寺を開いた人らしいのですが、牛のいない壊れた牛車を自在に操る人物だったことから車僧と呼ばれていたのだとか。スゲ!

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▲ 祠に納められた多量の石。

車僧は「700年前はねぇ…」てな具合に700年前の話をよくしていたので700歳なのでは?!という疑惑(?)もあった不思議な人物だったそうです。

また、能の題材にもなっているようで天狗からおちょくられても軽くあしらったりと、何かとスゴイ。

松姫物語の絵巻物には牛のいない牛車に乗る車僧の絵が…→ http://www.toyo.ac.jp/uploaded/image/17377.jpg

シュールです・・・。

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▲ 車僧は博多の承天寺で僧侶になったそうで、箱崎にやってきた際にこの場所にあった松の木の上で坐禅し、そして車僧は観音様を深く信仰していたことからこの場所に車僧観音堂が建てられているのだそうです。

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▲ あと、祠の横にはなぜかファンシーなトイが奉納されていました。

【参考サイト】
箱崎御茶屋 | 唐津街道歴史研究所
福岡の歴史シリーズ(NO.16-3)箱崎の3(車僧観音、田之地蔵)
車僧観音堂 お寺めぐりの友

Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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