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【西区】福岡市の最北端はどんなところ?

今回は福岡市の最北端がどんなところなのか、見に行ってみました。​先日、福岡市の最南端について書きました。

★福岡市の最南端はどんなところ?→http://y-ta.net/sefurisan/

では逆に福岡市で最も北にあたる最北端の場所はどこになるのでしょうか?

福岡市の最北端は西区の小呂島(おろのしま)


▲ 地図で調べてみると福岡市の最北端は西区の小呂島(おろのしま)のようです。

福岡市中心部から沖合約40キロにある離島です。

ちなみに、小呂島は福岡市の最も北に位置する場所ですが、最も西に位置する場所でもあるようです。つまり、最北端、かつ最西端ということですね。

というわけでさっそくどんな場所なのか行ってみようと思います。

要確認!注意事項

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▲ 小呂島行きの渡船は月曜日、水曜日、金曜日は「行き」のみしかありません。

つまり、月曜日、水曜日、金曜日に行くと帰ってこれません。

小呂島には民宿もありませんので泊まれません

ということで小呂島に日帰りで行く場合は必然的に火曜日、木曜日、土曜日、日曜日のいずれかになります。

ただし、一日一往復しかありません。

悪天候、高波などで欠航となった場合は小呂島に宿泊しなければなりませんが、上述のように小呂島には宿がありませんので野宿確定となります。

晴れていても風が強くて高波の場合は容赦無く欠航となります。

一応、欠航となった場合は小呂島の渡船場の待合所を解放してくれるそうですが、かなりキツい思いをすることは間違いないかと思います。※待合所の写真は後から載せます

売店もありますが営業時間が短く休業の日もあります。最悪の場合、食事抜きで野宿というハメになってしまいます。

姪浜旅客待合所で小呂島行きの切符を買う際にはそのことを念を押して確認されます。

小呂島に向かうときにはそれなりの覚悟と準備をして行く必要があります。

記事を読んだ方で小呂島に行きたいという人はあくまでも自己責任でお願いします。

僕は厚手の予備の服と一晩過ごせるぐらいの食事を準備して行きました。(※欠航することなく無事に帰れましたが)

小呂島へ向かう

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▲ 小呂島には姪浜旅客待合所から渡船に乗る必要があります。(博多のベイサイドプレイスではないですよ、ご注意を)

船内は島民の方が2〜3名と、たぶんポケモンGOが目的の親子、そして業者のような方が1名のみでした。

船内はとても清潔感があって快適でしたが波の荒い玄界灘を突き進みますのでけっこう揺れます。船酔いしやすい人は酔い止めを飲んでおいた方がいいです。

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客席は1階と2階がありますが1階は景色が全く見えません。景色を楽しみたい人は2階がオススメです。

1階には雑魚寝スペースがありますので寝っ転がることもできます。ただ、ほとんど人が乗っていませんので慣れた島民の方たちは座席で普通に寝っ転がっていました。とてもまったりした船内でした。

小呂島へ上陸

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▲ 小呂島には姪浜旅客待合所から約一時間で到着しました。

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▲ 船の待合所。

帰れなくなった場合はここに宿泊することになります。ベンチはありますが、もちろん宿泊施設ではありませんので、たぶん知らない人と雑魚寝となります。

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▲ 到着してまず驚いたのが水がキレイ!底まで見えるほど海水が透き通っていてビックリしました。

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▲ 集落は島の南側にギュッと凝縮されていて、北側には自然が広がっています。

では最北端の場所を目指しつつ、島の見どころを巡って行きたいと思います。

みどころ その1:七社神社

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▲ 船着場からすぐ近くに七社神社という神社があります。

この神社は小呂島の氏神として親しまれているそうです。

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▲ 神社の横には小呂島の歴史を記した碑が建てられていました。

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碑によるともともとは無人島だった小呂島に、正保2(1645)年に福岡藩が漁民を移住させたことで人が増えていったとのこと。

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ただし、厳密にはそれ以前にも数回人が居住していたとも考えられているそうです。

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▲ 七社神社の前には不思議な入れ子構造の公衆電話が。

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▲ あと、日本水難救済小呂島救難所と小呂島密航監視哨というものがありました。やはり海外に近い場所なのでそういうものが設置されているのでしょうね。

みどころ その2:嶽宮神社

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▲ 集落から坂道を登っていくと嶽宮神社があります。

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▲ 嶽宮神社までの道には斜面を開墾して作られた小さな畑が段々畑のように並んでいます。

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▲ その畑にはバスタブがたくさん!

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▲ 小呂島には川が無いようでしたのでやはり水が貴重なのでしょうね。

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▲ それぞれの畑にこうやって水を溜めておくためのバスタブが設置されていました。

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▲ 小呂島に来てわかったことですが、かなり高低差の激しい島です。

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▲ 嶽宮神社までの階段も、かなり急で長い!

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▲ やっとの思いで登り着くと祠が建てられていました。

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▲ 寛政年間の手水鉢。

かなりの高さを登ってきましたが、残念ながら木々に囲まれて景色は見えませんでした。

みどころ その3:福岡市立小呂小中学校

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▲ 道をずっと歩いていくと遠くに小呂小中学校が見えてきました。

福岡市で最北端、かつ最西端の学校ということになりますね。

小呂島って、こうやって見るとなかなか広く感じます。

小さな島といっても周囲3.3キロもありますからね。ちょっと油断していました。

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学校に向かう途中の道には「福岡市」の石柱が!福岡市の中心部から遠く離れたこの島も福岡市内なのだなと実感。

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▲ ここまで来てわかったことですが、小呂島唯一の道はここまで。最北端の場所までは道が整備されていないため行くことができないようでした。

海岸沿いの岩場を歩いていくこともできなくはなさそうでしたが、さすがに危険だし帰りの渡船の時間に間に合わないと大変なのでここまでにしておきます。

まあ行ったとしても最北端の地は崖です。

みどころ その4:旧日本軍の施設

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小呂島には昭和初期に軍事施設が作られています。

戦時中には約300人の軍人が小呂島に駐留していたのだそうです。

その軍事施設が今でも残っているそうなので見てみることにしました。

【その前にちょっと注意事項・・・】

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▲ この軍事施設跡に行くためには、このようなまったく整備されていない山の中を進んで行くことになります。

さすがに遭難することはないかと思いますが、怪我などにはじゅうぶん注意が必要です。

また、建物は老朽化で危ない状態です。

特に進入禁止などの表示はありませんでしたが、むやみに高い場所に登ったりすることは危険です。

あまり行くのはオススメしませんが、もし行く場合は深入りせずに遠巻きに見るぐらいがいいと思います。

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▲ 学校の入り口近くのフェンス沿いを進んでいくと小さな案内板がありました。

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▲ 案内に示されていた方向へ進んで行くとトンネルのようなものが!

これは弾薬庫の跡だそうです。

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▲ 真っ暗な通路がずっと奥まで伸びていました。なかなか怖い!

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▲ 弾薬庫から少し離れた場所にあるのが海軍の望楼跡です。

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▲ この施設は窓が設けられているので比較的明るかったです。

今は木々に囲まれていますがかつてはこの場所から海を監視していたのだそうです。

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▲ そしてさらに奥の方に進んで行くと円形の巨大なくぼみが!

これは砲台の跡だそうです。

静かな山の中のこの場所に大砲が設置されていたとは現在からは考えられませんね。

みどころ その5:福岡市の最西端

最後に福岡市最西端の場所を見に行ってみました。

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▲ 最西端の場所は船着場から西に少し進むとすぐに行くことができます。

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▲ この崖が福岡市の最西端の場所です。

このような崖が島の西〜北〜東をぐるりと取り囲んでいますのでたぶん最北端の場所も同じような景色が広がっているのではないかと思います。

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▲ ちなみに最西端の横にはヘリポートがあります。

緊急の場合はここにヘリが来るのでしょうね。

これもまた島ならではですね。

まとめ

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福岡市の最北端かつ最西端の場所である小呂島。

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普段は見れないようなものを色々と見ることができ、なかなか興味深かったです。

島へのアクセス

小呂島には姪浜旅客待合所(博多のベイサイドプレイスではないですよ)から渡船で約60分です。

料金は片道1,710円(往復3,420円)でそこそこ高いです。

島への渡船の時刻等については下記をご確認下さい。

http://www.oronoshima.jp/access.html

Q and A

島に飲食店や売店はある?
飲食店はありません。売店はありますが土日祝は休業です。また、民宿旅館等の宿泊施設もありません。
レンタサイクルなどはある?
レンタサイクルはありません。もちろんレンタカーやタクシー、バスもありません。なので小呂島では歩きで移動となります。小さな島ですが上記で紹介したみどころを全部まわると結構な距離を歩くことになります。また、高低差も意外とありますので歩きやすい靴がおすすめです。
島を一周まわれる?
島を一周まわる道は整備されていません。渡船場から小呂小中学校までを往復して巡る形となります。
Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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