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【鹿児島の絵葉書】上野の西郷隆盛像の原型となった木像

上野の西郷隆盛像の原型となった木像が鹿児島の浄光明寺というお寺にあったそうです。

▲ その木像がこちら。確かに上野の西郷隆盛像にそっくり、というかそのまま同じです!かなり大きいように見えますが実際の所はどれぐらいの大きさだったのでしょうか。

作者は高村光雲という人物で、光雲の息子の光太郎は

あの像は、南洲(=西郷隆盛)を知っているという顕官が沢山いるので、いろんな人が見に来て皆自分が接した南洲の風貌を主張したらしい。伊藤(博文)さんなどは陸軍大将の服装がいいと言ったが、海軍大臣をしていた樺山(資紀)さんは、鹿児島に帰って狩をしているところがいい、南洲の真骨頂はそういう所にあるという意見を頑張って曲げないので結局そこに落ちついた(「幻の銅像を見に行く」より引用)

と語っていたそうです。

しかし、この像を見た西郷隆盛の妻 糸子は「こういう人じゃなかった」と驚いたそうです。

「こういう人じゃなかった」という言葉は「顔が似ていない」という意味ではなく、「こういうだらしない格好で外に出る人ではなかった」という意味だったとも言われています。

西郷隆盛は大の写真嫌いで写真が残っていないという話は有名ですが、妻が「顔が似ていない」とは言っていないならば、まさにこの像のような顔だったのかもしれませんね。

残念ながら この木像は昭和20年7月31日に空襲で焼失してしまったのだそうです。大変悲しいことです。。。

【参考文献】
「鹿児島の絵葉書 西郷南洲翁の木像」- オニャンコポンな絵葉書たち
幻の銅像を見に行く

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ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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