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【福岡】黒田家の別邸跡 友泉亭

福岡市城南区に黒田家の別邸跡の友泉亭があります。


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▲ 場所はこちらです。


友泉亭は1754年(宝暦4年)福岡藩の六代藩主、黒田継高の時代に造られました。


かなり広い庭園ですが、他の藩の別邸はもっと広大で、それに比べると友泉亭は小さな別邸なのだそうです。


現在では住宅地が建ち並ぶ場所にありますが、造られた当初は人里離れた場所で、喧騒を忘れられる場所としてここに建てられたそうです。


公務の間の休息や狩りに行く時の宿泊場所として利用されたそうです。


また、人気が無いため、密談をする時に都合がよく、お由羅騒動と言われる薩摩藩のお家騒動の際にはこの友泉亭で薩摩藩から逃げてきた藩士の引き渡し交渉がこの友泉亭で行われています。

一説によると、福岡城からここまで地下道でつながっていたという説も・・・。


明治以降は小学校の校舎や役場など、色々な施設として転用されたようです。

友泉亭公園管理事務所ホームページには下記のように書かれていました。

宝暦4年:筑前黒田家六代藩主継高公が別館(別荘)として造営し”友泉亭”と名付ける。勤倹尚武の家風強く、他藩のような雄大な別館(別荘)ではなく面積7~8ha程度といわれている。

明治11年:早良郡樋井川村友泉小学校となる。

明治22年:早良郡樋井川村役場となり、その後駐在所となる。

昭和3年:民間人が別荘として買収し建物及び庭園の改築・改修にかかり昭和11年完成する。

昭和29年:民間人が自己の経営する民間企業へ売却し社宅・寮として利用する。

昭和42年:民間企業が買収

昭和53年:福岡市が取得

昭和56年:友泉亭公園開園


現在ある建物は全て昭和以降のもので、藩政時代から残っているのは礎石、沓脱石、鬼瓦等のみなのだそうです。


▲ 本館の建物が一番古く、昭和11年に建てられたものです。


▲ 本館前には大きな池があり、鯉がたくさんいます。(→ クリックで拡大


▲ ここで池を眺めながらお茶を飲むことができます。


▲ 気温的にも今が一番ちょうどいいと思います。とても清々しい場所ですよ。

【参考文献】
友泉亭公園管理事務所ホームページ

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ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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