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【福岡市】天神の安国寺に伝わる飴買い幽霊の話

天神にある安国寺には飴買い幽霊の話が伝わっています。


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▲ 安国寺の門をくぐって本堂の左側の狭い通路にいくと・・・


▲ このようなお墓があります。

このお墓には次のような逸話があります。(※ 福岡市ホームページ 飴買い幽霊より引用)

毎晩、丑三つ時(午前2時ごろ)になると飴屋の表戸をトントンとたたいて、若い女が飴を買いに来ます。

 不審に思った飴屋がある日女の後をつけていくと、安国寺の中に消えていきました。境内には新しい卒塔婆(そとば)が立っていて、地中から赤ん坊の泣き声がします。

 寺の住職と墓を掘ってみると、亡くなった母親から生まれた赤ん坊がいました。乳も出ず、死ぬに死にきれぬ母親が幽霊となり、飴で我が子を育てようとしたのでしょうか。

 墓から取り出された赤ん坊も、日を経ずして亡くなりました。寺の記録によると延宝7年(1679年)のことです。

 今も安国寺の境内には「岩松院殿禅室妙悦大姉」と彫られた女の墓が建っています。その横にしがみつくように立っている墓には「童女」と刻まれています。


▲ この小さなものがその子供の墓なんですね。

この飴買い幽霊の話はじつは全国色んな場所で語られています。(→ 子育て幽霊

もともとの起源は中国の怪談話らしく、その土地土地でローカライズされて語られているようです。


▲ お墓には飴がお供えされていました。

この飴買い幽霊は法話の中で親の愛情やありがたさを説く話の題材としても使われてきたようですので、おそらく福岡の飴買い幽霊の話もそんな中で語り継がれてきたのでしょうね。

【参考文献】
福岡市ホームページ 飴買い幽霊

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ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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