北山ダムで空き缶考古学
佐賀県の奥地、北山ダムに釣りに行ってきました。
なんやかんやと準備していたら結局到着したのは朝10時ごろ。
釣りは早朝5時ぐらいが一番よく釣れますので、日が完全に登ってからだと かなり遅いスタートです。
そんなわけもあってか、頑張っても全然釣れないのです。
▲ だんだん釣りにも飽きてきまして、なんとなくこういう場所の奥のほうとか行ってみたいな、という気持ちになってきます。
▲ それで、釣り竿も置いてふらふらと奥の方に入って行くと、ちょっとおもしろいものを発見しました。
▲ 全然見たことのないデザインのサッポロビールの空き缶です。
かなり錆びついてボロボロになってはいますが、レトロでいい感じのデザインです。
▲ 周辺を探してみると、古くて良さそうな空き缶が結構見つかりましたのでゴミ拾いも兼ねて回収してきました。
▲ スチール缶でボロボロに錆びていて今にも崩れ落ちそうだったので、できるだけそ〜っとキレイにしてみました。
ステキなデザインですね!
▲ でもあんまりビールっぽくなくて、清涼飲料水のような感じもしますね。
▲ しかも、おもしろいことに飲み口が下側にあります。昔はそうだったのでしょうか??
こちらのサイトなどを参考にさせてもらうと、1965年〜1979年ぐらいまではスチール製の缶だったようです。
ということは、少なくとも34年以上は前のものです。
34年以上、この場所でず〜っと眠っていたかと思うとちょっと感動です。
このビールを飲んだ人は、おそらく現在54歳以上の人ということになりますね。
▲ こちらはバヤリース オレンジの空き缶です。
▲ 昔は「バヤリース オレンジ」ではなく「バャリース オレンヂ」だったのですね。響きがレトロでいいですね。
ASAHIのバヤリースの歴史のページを確認してみると「バャリース オレンヂ」から「バヤリース オレンジ」表記に変わったのは1988年のようです。
▲ でもこのキャラクターはまったく変わっていないんですね。
こちらのページで確認する限りでは「バャリース オレンヂ」の文字が一色刷りな点、青色の「bireleys」と書かれている部分に商標登録のRマークが無い点、果汁10%の表記が無い点など、もろもろを考慮すると初代デザインの缶のようです。
上記ページの情報を参考にすると、少なくとも1975年よりは前のものです。
ということは40年ぐらい前のもの?!
▲ あとは、あんまり見たことのないデザインの「NOVA」という名前の缶コーヒーもみつけました。
▲ ASAHIが出していたコーヒーのようですね。
こちらのページに詳しい歴史が書かれていました。
上記ページの内容を要約すると、
1981年に「三ツ矢コーヒー」が販売されたが、「三ツ矢」ではサイダーのイメージが強過く、あまり定着しなかった。さらにコーヒー豆の値段自体が高価だったのであまりよい味が出せなかった。
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「三ツ矢コーヒー」での反省を踏まえ、1986年から「NOVA」を販売。若者にターゲットに、「喉の渇きを癒すために飲む清涼飲料水」として売りだした。
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しかし、本来のコーヒーは喉の渇きを癒やすためではなく、じっくり味わって飲むものなので「NOVA」のコンセプトは実際のニーズからずれていた。
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そこで1990年に「J.O.」を発売、本格的な味わいを追求することにし、「NOVA」はラインナップからはずされた。
ということのようです。
つまり、実質販売されたのは1986年から1990年の4年間のようです。
短期間の販売で、しかも売れなかった商品の空き缶をたまたま みつけたのは なかなかレアかもしれませんね。
ちなみに、CMではマラドーナを使っていたようです。
▲ 現役のマラドーナ、若い!。
▲ GEORGIAの古い空き缶も発見しました。
▲ こちらも飲み口が下側にあります。
▲ 本当にいいデザインですね。
▲ フォントもオシャレです。
「商標登録出願中」と書かれていますね。
▲ 横の説明書きもなんとなく味があっていい雰囲気です。
こちらのサイトを確認すると、どうやら初代GEORGIAのデザインのようです。
ですので、1975年〜1980年ぐらいのものです。
こちらも30〜40年ぐらい前のものだと思うと感動しますね。
▲ アサヒビールも発見しました。
▲ 飲み口の形が三角形です。
▲ レトロなデザインがオシャレです。
他の缶が全部スチール製なのに、これだけはアルミ製です。
▲ アルミ缶であることをやたらと強調しているなと思ったら、アサヒビールは日本初のアルミ缶ビールだったんですね。
はっきりとした年代は不明でしたが、おそらく1970年〜1980年代ぐらいのものではないかと思います。
▲ あと、とてもいい雰囲気を放っていたレトロ缶が三ツ矢サイダー。
▲ 三ツ矢サイダー「SILVER」という商品だったようですね。
こちらのサイトなどを調べてみると、どうやら70年代のもののようです。
▲ 今回みつけた中でおそらく一番古いのがこちら。
ファンタのオレンジです。
▲ このへんのフォントから漂ってくるレトロっぷりが群を抜いていますね!
▲ だいぶ錆びてはいますがいい感じのロゴは確認できます。
こちらのサイトにファンタの歴史が かなり詳しく書かれていますので参考にしてみると、このデザインの缶は一番初期のデザインのようです。
1957年〜1974年に販売されていたものですので、どんなに新しくても1970年代前半です。
すごい、下手をすると40〜50年前のものだったりするのですね。。。
これを飲んでいた人はどういう理由でここに来て、どんな気持ちで飲んでいたのでしょうかね。
そして、今どこで どうしているのでしょうか。。。
そんなことを空き缶から想像してみると、なかなかノスタルジックな気持ちになってきますね。