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【呉服町】アインシュタインが呉服町で相対性理論を講義??

博多区上呉服町のマンション・・・この場所でアインシュタインが相対性理論を講義した??IMG 7777
▲ 博多区上呉服町のマンションやビルが建ち並ぶ一画。


▲ 場所はこのあたり。住所:福岡県福岡市博多区上呉服町11−26

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▲ おいしいうどんで有名な「みやけうどん」の向かい側あたりです。

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▲ 博多のありふれた町並みですが、実はかつて、あのアインシュタインがこの場所で相対性理論を講義していたってご存知でしたか??

この場所には何があった??

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▲ 今でこそ、マンションやオフィスビルが建ち並ぶ場所となっていますが、ここには大博劇場と言われる博多を代表する劇場がありました。

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▲ 大博劇場は当時、九州で最大の劇場でした。歌舞伎や演劇など様々な催し物が行われ多くの人でにぎわっていたといいます。

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▲ 大正11(1922)年、アインシュタインが来日した際に相対性理論を講義する会場としてこの大博劇場が使われることになりました。

アインシュタインはなぜ博多にやってきた??

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▲ アインシュタインは大正10(1921)年にノーベル賞を受賞し、雑誌「改造」の企画で日本に招待され、大正11(1922)年11月17日〜12月29日までの43日間滞在しました。

滞在中、東京市・仙台市・名古屋市・京都市・大阪市・神戸市・福岡市の7ヶ所で相対性理論の講義を行いましたが、入場料3円という高額な料金にも関わらず、のべ14000人もの聴衆を動員し大盛況だったそうです。

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▲ 博多が訪問先として選ばれた理由は九州帝国大学の三宅速教授を訪問するためだったとも言われています。

ある時、アインシュタインが船に乗った際に体調を悪くし、偶然いあわせた三宅教授が応急処置をほどこしたことがきっかけで親交を持つようになったのだそうです。

博多訪問の際には、現在の中央区赤坂交差点のスターバックス付近にあった三宅教授の自宅にも訪れています。

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▲ 相対性理論の講義は通訳を介したもので、時間は4〜5時間ほどの難解なものだったそうですが、当時の博多っ子たちはどのように感じたのでしょうね。

アインシュタインというと何だか歴史上の人物で遠い国の人のようなイメージがありますが、博多で講義をしていたと聞くとちょっと身近に感じますね。

ちなみに講義の際に使われた黒板は福岡中学(現・福岡高校)によって貸し出されたものだったそうで、講義後、その黒板の板書はニスを塗って保管されていましたが、盗難にあって紛失してしまったと言われています。

【参考文献】
Wikipedia「アルベルト・アインシュタイン」
アインシュタインと三宅速両博士の友情訪問記(PDF)

Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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