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【博多駅移転50周年】旧博多駅の痕跡を探る

博多駅が現在の場所に移ってから50周年ということで、RKBラジオ「開店!ウメ子食堂」で旧博多駅に関する特集に出演してきました。

▲ 「スナッピー」というリポーターさんと一緒に現場におもむいて色々と探す趣旨の番組だったのですが、ホントにその日に現場で痕跡や当時のことを知っていてインタビューに応じてくれる人を探してもらったのでなかなか臨場感のある放送になりました。

リポートする場所の指定以外は ほぼ台本もなく、全て現場で組み立てていく技術・話術・巧みな戦術に感服です。

▲ まずは博多シティの屋上にあるこちら。

こちらは旧博多駅の1番ホームに使われていた柱なのだそうです。

▲ 横に設置されていた古写真を見ると当時は白く塗装されていたようです。

▲ ルネッサンス様式で当時としては なかりモダンな建物だったそうです。

この柱は運良く住吉神社に保管されていたらしく、今回博多駅に帰ってきました。

100年以上前のものがこうして復活するのは感慨深いです。

▲ 次は初代博多駅の駅舎があった出来町公園内に移動です。


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▲ 出来町公園内はこちら。旧博多駅は現在の博多駅から約400メートルほど北西にあったのですね。

▲ ここには九州鉄道発祥の地を示す石碑が建てられています。車輪付きの珍しいタイプです。

▲ まずスナッピーさんが発見したのがこちら。

他の植え込みはそんなに古さを感じさせないのに、こちらの植え込みだけはなぜか妙に古そうです。

当時のものかどうかは不明ですが、昔の河川敷に使われていた石積みに似ているような気もします。

▲ そしてスナッピーさんが もう1点非常に面白いことを発見しました。

ちょっと写真ではわかりにくいですが、出来町公園横のこの道、1メートルほどゆるやかな高低差があります。

▲ そこでこの場所を昭和16年の地図で確認してみると・・・もともと線路があった場所のようです!

もしかしたら線路を埋め立てたことなどで高低差が発生しているのかもしれません。

確固たる証拠は見つかりませんが、近くに住んでいる方が「撤去すンには金ンかかっけん線路はそのまま埋めたとよ」とおっしゃっていました。

なのでこれは旧博多駅の痕跡なのかもしれません。

▲ 旧博多駅は一度大幅な拡張を行っていて駅舎の位置も若干移動した(拡大した?)ようです。

その場所がこちらです。

▲ 現在ヒューリック博多ビルというビルがある場所周辺です。

▲ そしてこの三角形の場所は西鉄バスの発着場跡です。

▲ 西鉄バス発着場跡の大博通りをはさんだ向かい側、ここには以前、駅前繁華街が広がっていました。


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▲ 現在この場所には旧駅前繁華街のかほりを残しています。

▲ とても味のある道筋、建物、お店が今でもあります。

▲ ここはやぐら横丁という場所です。

近隣の方の話によると、博多駅があったころは旅館が何件も営業していてたくさんの人でにぎわっていたそうです。

東京方面から鹿児島に行く人は一旦博多駅で降りて一泊し、翌日鹿児島行きの電車に乗ることが多かったそうです。

そのため、素泊まりできる旅館が重宝されたらしく、たくさんの旅館が発展したのだそうです。

▲ やぐら横丁は今はレトロさを活かした味のあるバーや飲食店になっていますが、建物は当時のままだとおっしゃっていました。

▲ 昭和20〜30年頃の旧博多駅周辺の地図をお持ちの方もいらっしゃって、テンションが上りました。

どのような繁華街だったかが克明にわかる非常に貴重なものです。

実際に当時を知っている方の話が聞け、地図も見つかって、非常に充実したレポートとなりました。

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各所で50周年を記念する催しが開催されているようですので古い博多駅の写真展なども行ってみたいと思います。

12月1日で博多駅移転50周年、駅前広場などで感謝祭
http://hakata.keizai.biz/headline/1717/

Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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