北九州の引野にある古本センター『珍竹林』に行く話
北九州市八幡西区引野にある古本センター『珍竹林』へ久々に行ってきました。
コ〇ナ流行で外出を控えていたこともあり、およそ2年ぶりぐらいの訪問。この入口の光景を見ると毎回テンションが上がります。
古本友達のカラサキさんも参戦。
北九州で年中古本まつり気分を味わえる『珍竹林』 pic.twitter.com/LoMNK4r4VH
— pugyurata (@fuguhugu) October 29, 2022
引野の珍竹林には何度も訪問しているので、このブログにも珍竹林のことは紹介していると思い込んでいましたが、何気に初の紹介です。
まず、お店の外には文庫本などの他に骨董品のようなものや民芸品などが並ぶ。謎に家電なども笑 初めて訪問した際にはここで時間を取られてしまうのですが、ここはサラッと流しとかないと、店内を探る時間と体力が削られてしまうので程々に。
店内はご覧の通りの物量。まさに宝探しの楽しさ。
店内に入り、右に一本目の通路は古いおもちゃと漫画が積まれている。漫画についてはざっくりと区分けされてはいるが、新旧が入り乱れた状態。
二本目は漫画の棚。こちらもざっくりと区分けされているけれど、意外な場所に掘り出し物があったりする。漫画が目的の人はこの二本の通路を中心に探ると良いと思います。
三本目は確か辞書などがあり、健康やヘルスケアのような感じだったと思う。囲碁将棋なんかもあったかな?(※このあたりの記憶曖昧なので間違ってるかも)
四本目は時代小説、奥にレコードなどもあります。レコードはけっこう掘り尽くされた感があって、表層部分にはレアなものは無さそうです。ただ、奥の方、下の方には何かおそろしくレアなものが残っていそうな予感。しかし、ここに手をつけ出すと日が暮れそうなのでいまだ未開の地。この辺はかなり混沌としていて、とにかくいろんなものが置かれている。楽しい。
五本目は手前に少しアダルト、そしてその奥に文庫や新書。日野葦平などの北九州にゆかりのある郷土の作家の本が少し固まって置かれている。確か一番奥の方にゼンリンの地図や微妙に古い観光本などがあったと思います。
一番奥の六本目はまずアダルトがあり、その奥に和本や分厚い〇〇市史のようなもの、戦前の何らかの専門書的なものがあります。このエリアは特に手が真っ黒になる。戦前の教科書などもある。
レジ前は主に絵葉書や古いパンフレット、地図、映画のポスターなどの紙モノが積まれています。ショーケースはほぼ埋まっていますが、なんとなくレアそうな漫画がチラリと見える。
レジに向かって左側には骨董品。ここも何か眠っていそうな感じ。見る人が見たらすごいものが見つかるかも??
各棚に共通して言えることですが、まず棚があり、その下にも本が平積みになっています。なので、棚の下の方は全て見えない状態です。この平積みゾーンと棚の下ゾーンを仔細に見ようとすると相当な時間をくいます。コツとしてはとにかく興味のあるゾーンを絞ること。といっても明確にジャンル分けがされているわけではなく、かなり混沌としているので、時間に余裕があれば2日に分けて訪問するなどの心構えが必要。全体を一度で見ようとするとどうしても表層部分しか見られないので、今日はここ!と決めてじっくり見るのが良いかと思います。
以下、今回買ったものです。
北九州は地元ということもあり、松本清張が地味に充実。以前はブックオフなどにも当たり前に置かれていましたが、消費税導入前のものはだんだん見かけなくなってきましたね。100円で投げ売り状態だったときに買っておけばよかったと今さら後悔。まあヤフオクでは普通にあるかもしれませんが、何故だか古本屋さんで買った方が、ヤフオクでお手軽に買ったものより愛着がわくんですよね。
横溝正史の旧表紙の文庫本は見かけたらつい買ってしまう。
東京の飲食店や遊び場などのガイド本。微妙に古いのでなくなってしまったお店も掲載されている。
昭和初期の東亜勧業博覧会の際に発行された福岡市のガイド本。ソフトカバーの冊子タイプは見たことがあるけど、こちらはハードカバータイプ。内容もソフトカバーよりも充実していた。
西公園下(現在のかもめ広場)にあった飛行場。この飛行場に関しては写真をいろいろ探しているけど、今のところ、この写真しか見たことがない。
福岡市が主催の博覧会で、おそらくそのオフィシャルのガイド本なのにも関わらず遊郭などの夜遊び市南が載っている。戦前は市や県が発行しているパンフレットにも公然と遊郭について掲載されていることが多い。今とは価値観というか、遊郭的なものの位置付けが違ったのかなといつも思う。
いつか何かの形で発表できないかと思い、ずっと集め続けているホテルや旅館のパンフレット。志賀島の旅館のパンフレットは初めて入手。
このところ、収集し続けている神社のおみくじ販売機に関する写真(絵葉書)。それなりに資料と情報が集まってきたので近々記事にしようと思う。
今回の購入品は以上です。全部で3000円ぐらいでした。
カラサキさんは若松を写した写真家のパネルなどを買ってました。その他は戦前の滑稽本のようなもの、昭和の商売指南書なども。同じ棚を見ているはずなのにその存在に全く気づかなかった良さげなものを見つけてくるのがすごい。
珍竹林の上はアパートになっている。ここに住んだら毎日珍竹林に通えて面白そう、などと話して笑う。
また近いうちに再訪問しようと決意して終了です。