メニューを表示

【サンプルあり】イラストや漫画を描くためのペンを実際にいろいろ使って比較してみた

イラストや漫画を描くためのペンを実際にいろいろ使って比較してみました。

漫画家やイラストレーターが使っているペン

まず、漫画家の人やイラストレーターの人がどんなペンを使っているか調べてみた結果、以下の様な感じでした。

手塚治虫:Gペンなどのつけペン(「手塚治虫創作秘話」で確認)

さいとうたかを:マジック(!)(NHK「探検バクモン:ゴルゴ13の秘密基地に潜入せよ!」で確認)

井上雅彦:Gペンなどのつけペン(NHK「トップランナー」で確認)→※後日、別の番組(プロフェッショナル 仕事の流儀 「闘いの螺旋(らせん)、いまだ終わらず~漫画家・井上雄彦」)を見たらバガボンドは筆で描いていたようです。

浦沢直樹:丸ペンのみ(プロフェッショナル 仕事の流儀 「心のままに、荒野を行け~漫画家・浦沢直樹」で確認)・・・デビュー当時から同じペン軸を使い続けているそうです。

リリー・フランキー:三菱のなまえペン(ラジオ「みうらじゅんのサブカルジェッター」で確認)

さいとうたかをさん がゴルゴ13をマジックで描いていたのは衝撃的でした。(※背景やその他の人物などはアシスタントがGペンなどで描いているようです)

リリー・フランキーさん は「確実に なまえペンを日本で一番使っている」と言っていました。1000本ぐらいまとめ買いしているそうです。

こうやって見てみると、それぞれバラバラで結局自分に合うものを探すしかないと思いましたので、いろいろと比較してみました。

Gペン

IMG 0829

▲ インクをつけながら使うペンです。

おそらくアナログで絵を描いている漫画家の方が最も多く使っているペンだと思います。

線の太さや、「入り」「抜き」が表現でき、最も表現の幅が広いです。

慣れが必要ですが、使えるようになると本格的かつ個性的な絵柄を生み出すことができます。

IMG 0825

▲ 一本のペンでこれだけ幅の違う線が引けます。

IMG 0826

▲ こちらはGペンを使って描いた漫画の例。

Gペン まとめ

メリット:かなり強弱をつけることができるのでいろんなバリエーションの表現できます。滑りも良いので慣れれば描きやすいです。

デメリット:インクをつけながらの作業になりますので結構面倒です。描き慣れるまでに少し時間がかかると思います。乾くのに時間がかかります。

ペン先 T-3 Gペン 3本入
タチカワ
売り上げランキング: 9,485

丸ペン

IMG 0830

▲ こちらもインクをつけながら使うペンです。一般的にGペンなどと組み合わせて使います。

あらゆるペンの中で最も細かい部分の表現ができます。そのため、細かい表現が必要となる瞳は丸ペンで描くという人も多いです。

IMG 0827

▲ Gペンほどではありませんが、一本のペンで太さを大きく変化させることができます。

IMG 0828

丸ペン まとめ

メリット:強弱をつけることができるのでいろんなバリエーションの表現できます。細かい部分まで描き込むことができます。

デメリット:インクをつけながらの作業になりますので結構面倒です。描き慣れるまでに少し時間がかかると思います。乾くのに時間がかかります。

ペン先 T-丸ペン 2本入
タチカワ
売り上げランキング: 3,760

コピック・マルチライナー(ミリペン)

IMG 0845

▲ 画材店などではよく見るコピックの「マルチライナー」です。このタイプはミリペンとよばれています。

一本200円ぐらいで手軽です。太さも 1.0 から 0.03 まで幅広くあります。

乾くのがとても速いのでありがたいです。

IMG 0832

▲ こちらは「1.0」一本で描いたもの。

IMG 0834

▲ 「0.03」一本で描いたもの。

IMG 0836

▲ 「1.0」と「0.03」の二本で描いたもの。

これは極端に太さを変えていますが、やはり線に強弱がつけれないので描き方によってはいかにもコピックだなという感じがしてしまいます。

Copic

▲ 消しゴムをかけると色がこんな感じで薄くなってしまいます。左が消しゴム前、右が消しゴム後です。

▲ こちらはコピックを使って描いた漫画の例。5本ぐらいの太さの違うコピックを使い分けています。こういう風な線の「入り」「抜き」の少ない絵柄にはとても向いていると思います。

コピック・マルチライナー まとめ

メリット:安くて手軽。持ち運びや保管にも便利。かすれにくい。乾くがもとても早い。

デメリット:消しゴムでこすると薄くなります(下書きの線を消すときなど)。線の強弱はつけにくいですので太さの違うペンを変えながら描く必要があります。太いペンは若干滑りが悪い気がします。

Too コピック マルチライナー A-2セット
Too
売り上げランキング: 796

Marvy Uchida for Drawing(ミリペン)

IMG 0844

▲ Marvy Uchida for Drawingはコピックの「マルチライナー」と同じような感じのミリペンです。

コピックよりもペン先が固くシャキッとした描き心地です。

感じ方には人によるかとは思いますが、す〜っと滑らかに描くことができる気がします。

個人的にはミリペンの中では一番使いやすいと思っています。

IMG 0846

▲ こちらは「0.8」一本で描いたもの。

IMG 0847

▲ こちらは「0.03」一本で描いたもの。かなり細かい部分まで描き込めます。

IMG 0849

▲ 「0.8」と「0.03」を二本使って描いたもの。線の「入り」「抜き」が無いのでミリペン使ってるなというのは分かってしまいますが、コピックよりは自然な気がします。

Marvy

▲ 消しゴムをかけると色がこんな感じで薄くなってしまいます。左が消しゴム前、右が消しゴム後です。

▲ こちらはMarvy Uchida for Drawingを使って描いた漫画の例。5本ぐらいの太さの違うものを使い分けています。

Marvy Uchida for Drawing まとめ

メリット:安くて手軽。持ち運びや保管にも便利。かすれにくい。コピックの「マルチライナー」より滑りが良い気がします。

デメリット:消しゴムでこすると薄くなります(下書きの線を消すときなど)。線の強弱はつけにくいですので太さの違うペンを変えながら描く必要があります。ペン先が結構固いですが、このへんは好みかと思います。

マービー フォードローイング 5本セット ブラック 4600-5A
マービー
売り上げランキング: 2,465

ピグマ(ミリペン)

IMG 0855

▲ ピグマはクレヨンやクーピーで有名な「サクラクレパス」が出しているミリペンです。

上で紹介したコピックマルチライナーとMarvy Uchida for Drawingの中間ぐらいの硬さのペン先です。

描き心地も良いですし、インクの色も他のものより濃いです。

IMG 0856

▲ こちらは「05」一本で描いたもの。

IMG 0858

▲ こちらは「01」一本で描いたもの。

Pigma

▲ 消しゴムをかけると色がこんな感じで薄くなってしまいます。左が消しゴム前、右が消しゴム後です。

ピグマ まとめ

メリット:安くて手軽。持ち運びや保管にも便利。中間ぐらいのペン先の硬さ。インクの色が濃い。

デメリット:消しゴムでこすると薄くなります(下書きの線を消すときなど)。線の強弱はつけにくいですので太さの違うペンを変えながら描く必要があります。

サクラクレパス 水性ペン ピグマ 10種セット ESDK-10#49 黒
サクラクレパス
売り上げランキング: 2,787

タチカワ School G

▲ 万年筆のようなタイプのペンです。

つけペン風の線が描けるペンです。

「G」と名前がついていますのでGペン風の線は出せますが、実際のGペンほどの強弱は付けれませんのでご注意を。

400円ぐらいで少し高めです。

IMG 0851

IMG 0853

▲ 描き心地はけっこうクセがあります。慣れるには練習が必要です。ご覧の通り、線がブレブレになってしまいました。

太い線を表現するには筆圧を強くして描かなければいけませんので疲れやすいです。

インクが乾きにくいのでこちらのイラストのように汚れてしまうことがあります。

ただ、インクビンを準備せずに つけペン風の線がお手軽に描くことができるのは非常に魅力的です。慣れたらかなり重宝する一本かと思います。

タチカワ School G まとめ

メリット:手軽につけペン風の線が表現できます。持ち運びや保管にも便利。

デメリット:慣れが必要。固めの描き味ですが、このへんは好みかと思います。インクが乾きにくいです。

タチカワ 新ペン先 スクールG黒F
タチカワ
売り上げランキング: 73,140

ハイテックC HI-TEC-C (ゲルインキボールペン)

IMG 0860

▲ 1994年に発売された激細ボールペンです。一番細いものだと0.25mmがあります。ボールペンとは思えないほどの細い線を描くことができるのが特徴です。

使い慣れた普通のペンと同じ要領で描けるのが大きな魅力です。

ただし、耐水性はありませんので色を塗ったりする場合は使用できません。

また、印刷には向かないという情報もありますので、本格的にプロを目指す人や絵を印刷する予定の人にはおすすめできません。

IMG 0861

HI-TEC-C まとめ

メリット:いつものボールペン感覚で描ける。ボールペンでありながら細かい描き込みが可能。

デメリット:耐水性ではなく、印刷には向かないので本格的な使用は難しい。

ハイテックC025【黒】0.25mm LH20C25B
パイロットコーポレーション
売り上げランキング: 14,557

ZEBRA マッキー

IMG 0863

▲ さいとうたかをさん がマジックで描いていたので試してみましたが、なかなか難しいです。

リリー・フランキーさん もなまえペンで描いているそうなので、これに近いと思います。

僕にはマジックで描くのはちょっと難しかったです。

IMG 0864

ZEBRA マッキー まとめ

メリット:コンビニにも売っていて手軽。乾きやすい。

デメリット:線がにじむ。細かい部分の表現をするには熟練の技が必要。

ゼブラ 油性ペン マッキー 極細 P-MO-120-MC-BK5 黒 5本
ゼブラ
売り上げランキング: 52

ーーーーーー

僕はGペンと丸ペンを使っていましたが、最近はMarvy Uchida for Drawing(ミリペン)がいいのかなという気がしています。

しばらくはMarvy Uchida for Drawingで描いてみようかと思います。

しかし、ペンがどうこうと いろいろ考えるよりも、最終的には技術を磨くしかないですよね。

↓ ボールペンでもこんなに描けるわけですし。大友克洋さんの息子らしいです。

す、すごすぎる・・・。

すべてトレース可能!漫画やイラスト制作に使える写真資料のサイト

すべてトレース可能!漫画やイラスト制作に使える写真資料のサイト
▲ 漫画やイラスト制作に使える写真資料のサイト「漫画の資料ドットネット」を始めました。

「漫画の資料ドットネット」は漫画やイラストの制作に使える写真資料集です。写真は全てトレースしてご利用いただけます。

商品はダウンロード形式となりますのでご購入後すぐにご利用が可能です。街並み、路地裏、景色、人物ポーズなど漫画制作やイラスト制作に使える様々な写真資料をご用意していますので、資料の撮影に行けない、今すぐ写真資料が必要だという忙しいクリエーターさんに最適です。

ぜひ漫画やイラスト制作に活用して下さいね!

漫画の資料ドットネット
http://mmanga.net/

Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
Twitter facebook
福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
ページトップへ戻る