【ジャパニーズヒップホップ入門】これを聴けば間違いない日本語ラップのクラシック名盤15選
ジャパニーズヒップホップ入門!これを聴けば間違いない日本語ラップのクラシック名盤15選を紹介します。
ヒップホップといえばダボダボの服を着た怖い人たちみたいなイメージがあるかと思います。
確かにその通りで、ニューヨークの最も危険と言われるスラム街(※今はだいぶ治安もマシにはなっているらしい)のサウスブロンクスで生まれたような音楽ですから、「俺こそがNo.1!」みたいなゴリゴリのマッチョイズムな側面はもちろんあります。
でも、それだけじゃない!
すごい文学的なことや哲学的なことを言ってる曲もあるし(実はヒップホップのアーティストは高学歴者がかなり多い)、ストイックなまでにこだわって作り込まれた曲もあります。
日本のヒップホップの代表的なアーティストでもあるYOU THE ROCK★は「魂を込めて作りすぎて気持ち悪くなる」と言ってたほど。
「怖そう」とか「不良が聴く音楽」みたいな偏見でヒップホップを聴かないのはもったいなすぎる!(もちろん、不良っぽいマッチョイズムな部分も、それはそれで面白いのだけど)
ということで、ジャパニーズヒップホップ入門としてオススメな、これを聴けば間違いないという「日本語ラップのクラシック名盤15選」を紹介します。
< もくじ >
- 1 キミドリ(1993年)/キミドリ
- 2 ホームシック(1995年)/ECD
- 3 DON’T TURN OFF YOUR LIGHT(1995年)/MICROPHONE PAGER
- 4 5th WHEEL 2 the COACH(1995年)/スチャダラパー
- 5 空からの力(1995年)/キングギドラ
- 6 人間発電所(1996年)/BUDDHA BRAND
- 7 THE SOUNDTRACK’96(1996年)/YOU THE ROCK
- 8 証言(1996年)/LAMP EYE
- 9 ブッダの休日(1997年)/BUDDHA BRAND
- 10 THE RHYME ANIMAL(1998年)/Zeebra
- 11 Viva La Revolution(1999年)/Dragon Ash
- 12 リスペクト(1999年)/RHYMESTER
- 13 The positive gravity~案とヒント~(1999年)/SOUL SCREAM
- 14 TRICK ART(2000年)/キエるマキュウ
- 15 ラッパ我リヤ伝説(2000年)/ラッパ我リヤ
- 16 どれを聴けばいいかわからない人は・・・
キミドリ(1993年)/キミドリ
ジャパニーズヒップホップの黎明期の1993年にリリースされたアルバム。
インディーズでのリリースにも関わらず3万枚のセールスを記録した一枚です。
世渡りや社会での振る舞い方を皮肉った「カネデカワレタカゴノトリ」、人間関係の希薄さを嘆く「つるみの塔」、周囲からのおせっかいにうんざりという内容の「大きなお世話(SAY WHAT)」。
未来への不安、生きることの虚無感、上手に生きられない自分・・・そんな内容の曲がほとんど。「主義・主張なんて俺はないけど自己だけは確立したい」という一節があるのですが、そんな誰もが一度は感じたことのあるグチャグチャした矛盾した感情をストレートに表現していて、どの曲も妙に心に残ります。
4曲目の「自己嫌悪」は初期日本語ラップにおける代表的な一曲。目まぐるしく曲調が変わっていくユニークな展開は必聴です。
(株)ファイルレコード (1993-10-23)
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ホームシック(1995年)/ECD
日本のヒップホップの古参アーティストECDのサードアルバム「ホームシック」。
2曲目「PITCH PITCH CHAPPIN’」は救いようがない失恋(?)ソング。リリック(歌詞)の投げやりな感じとシブいトラック(曲)がいい雰囲気。
4曲目の「DO THE BOOGIE BACK」は小沢健二とスチャダラパーの「今夜はブギーバック」のカバー。というよりちょっとふざけたアンサーソングといった感じ。
6曲目「バイブレーション」は女性ラッパーのHACが参加。笠井紀美子の「Vibration」のカバーですが、かなり良い感じのHiphopにアレンジされていてカッコいいです。
カッティング・エッジ (1995-03-01)
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DON’T TURN OFF YOUR LIGHT(1995年)/MICROPHONE PAGER
ジャパニーズヒップホップの先駆者、MUROとTwiGyによるユニットMICROPHONE PAGERの「DON’T TURN OFF YOUR LIGHT」。
黒っぽいサウンドに尖りまくったリリック。おちゃらけモードだった日本のラップシーンをぶった切る内容です。サウンド、リリック共に当時としてはかなり斬新で画期的なアルバムだったはず。
基本的にシングルレコードとして発売された楽曲を集めたアルバムで捨て曲なし。
冒頭の「病む街」は1995年1月に起きた阪神大震災も題材に取り入れた一曲。重々しいウッドベースの音にダウナー系のメロディが印象的。
5曲目の「Rapperz are Danger」は日本語ラップのクラシックとして知られる名曲。Donny Hathawayの「Little ghetto boy」がトラックに使われていて妙に印象に残る曲です。「ウー ワー うつったー ファンキーファンキーウイルスがうつった」というフレーズも頭から離れなくなります。
1995年発売で20年以上前にリリースされたアルバムなのに全く古さを感じさせない所がスゴイです。しかも収録されている曲はさらにその前にシングルとしてリリースされたものという・・・。
(株)ファイルレコード (1995-07-25)
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5th WHEEL 2 the COACH(1995年)/スチャダラパー
スチャダラパーがグッと硬派な感じに変わったアルバム「5th WHEEL 2 the COACH」。
ジャケットのデザインもポップなものが多かったのが、ここではだいぶシリアスな雰囲気に。
「今夜はブギーバック」のメガヒットでミーハーファンが増え、ライブ会場は女性の方が多くなっていたのだとか。
それに嫌気がさしていたようで、10曲目の「From 喜怒哀楽」では
この曲をチェックしているヤツらに道を間違えるバカはいない
と皮肉を言いつつ、
この前あるところでライブやっててん よっく前見たらもう何?お客さん方の顔がローファイなだけならばまだしもビートはさておき体がFAT せまいトコロに無理しておいおい ここはドラえもん工場かい?
ワーだの キャーだの イクーッだの せつなーいだの言うんだろ んでんで 聴いてみりゃ「アタシーよく人から変わってるって言われるんですぅ」かぁ?「そういう子達多いですよねー最近」多いよー君等を筆頭に
とミーハーファンを一蹴する尖ったリリックも。
6曲目の「サマージャム’95」は夏定番のクラシック。チルな感じの名曲です。
11曲目の「ULTIMATE BREAKFAST & BEATS」は「ULTIMATE BREAKS & BEATS」というブレイクビーツのコンピレーションアルバムのタイトルのパロディー。この「ULTIMATE BREAKS & BEATS」というのはブレイクビーツの名曲を集めたヒップホップの教科書的なコンピレーションで、さまざまな楽曲の元ネタとして使われています。「ULTIMATE BREAKFAST & BEATS」にはこの中の「Synthetic Substitution」というド定番なフレーズがトラックに使われています。原点回帰というか、これぞヒップホップ!といった一曲。
ライナーノーツに「1にビート2にベース3,4がなくてあと余談」という言葉が書かれていますが、本当にそんなサウンドで、シンプルで太いビートとベースに乗ったリリックが最高にカッコいいアルバムです。
EMIミュージックジャパン (1995-04-26)
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空からの力(1995年)/キングギドラ
アメリカで本場のヒップホップに触れたZeebra、K DUB SHINE、DJ OASISの3人によるユニット、キングギドラのデビュー作「空からの力」。
日本語ラップの最高傑作としてこのアルバムを上げる人も多い名盤です。
ストイックなまでに日本語にこだわって作り上げられたリリック、本場仕込みのトラック、どれをとっても骨太。
今でこそジャパニーズヒップホップの「型」を完成させたと言われるアルバムですが、発売20周年記念のドキュメンタリーで本人たちが語っているように、まだまだ手探り状態で実験的なものだったとのこと。
たしかに、空からの力:20周年記念デラックス・エディションのボーナストラックに収録されている未発表デモ音源を聴いてみると、本盤とは全く違った手法のラップで、音とラップをどう組み立てていくかが色々と試されていて大変興味深いです。
文明社会や資本主義の是非について疑問を投げかける「星の死阻止」、スターに憧れて悪人に騙され人生をめちゃめちゃにされた少女の話「スタア誕生」など社会性の強いメッセージソングも必聴。
にしてもデビュー作でこの完成度はすごすぎます。
Pヴァイン・レコード (2015-06-17)
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人間発電所(1996年)/BUDDHA BRAND
日本語ラップで最も重要な一枚と言っても過言ではない1996年リリースの「人間発電所」。
これを聴いてヒップホップが好きになったという人も多い名盤中の名盤です。
ラムゼイ・ルイスやマルコム・マクラーレン、デ・ラ・ソウルなど、ジャズやフュージョンやヒップホップがごちゃまぜにコラージュされた
イントロの「ENTER DA 76 ZONE」から「ILL伝承者」への流れはいつ聴いてもカッコいいです。
3曲目の「人間発電所」はジャパニーズヒップホップ史に残る名曲。アウトロに小椋佳の「糸杉のある風景」が使われ、ジャンルを越えた幅広い音楽知識を持つDEV LARGE(ブッダ・ブランドの中心人物)の音楽的センスが光りまくっています。
ディスコグループのA Taste of Honeyが1980年に発表した「Rescue Me」をサンプリングした「The Ultimate Rap」のトラックを使っている「大怪我」もド定番曲。
リリックも「いかれてる、いっちゃってる、異ノーマル」とか「ピラミッドのてっぺんにけつの穴をさし頂点で座禅」とか「便所コオロギ」とか、変な言葉がたくさん出てきますが、ブッダがラップすると不思議とカッコよくオシャレに聞こえます。
90年代のレア・グルーヴの空気感を凝縮したようなアルバムで、個人的にもずっと飽きずに聴いている大好きな一枚です。
カッティング・エッジ (1996-05-29)
売り上げランキング: 54,140
THE SOUNDTRACK’96(1996年)/YOU THE ROCK
YOU THE ROCK★の3枚目、メジャーとしてはファーストアルバムとなる「THE SOUNDTRACK’96」。
DEV LARGE、TwiGy、MUMMY-D、UZIなど豪華なメンバーが集結したアルバムで、THE SOUNDTRACK’96をジャパニーズヒップホップのベスト盤に挙げる人も多いです。
いつもテンション高めのラップを聞かせるYOU THE ROCK★ですが3曲目の「GOT A FLAVOR」ではシリアスで重い一面をみることができます。
6曲目の「FUKUROU (YAKANHIKOU)」はYOU THE ROCK★の代表曲のひとつ。
8曲目「FREE」はTwiGyとの共演。ゆったりとしたリゾートっぽい雰囲気の漂う名曲。
そして何と言っても目玉なのが13曲目の「BLACK MONDAY ’96」。DEV LARGE(ブッダ・ブランド)、TwiGy(MICROPHONE PAGER)、Mummy-D(RHYMESTER)などによるマイクリレー。キャラ立ちしたメンツのそれぞれの個性が光りまくっている一曲です。
カッティング・エッジ (2003-12-03)
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証言(1996年)/LAMP EYE
YOU THE ROCK★、ZEEBRA、TwiGy、DEV LARGEなど超豪華メンバーのマイクリレーが聴けるLAMP EYEの「証言」。マキシシングルですが、こちらも日本のヒップホップ史において欠かすことのできない名曲です。
今となってはものすごいメンバーが参加してます。わかりやすく例えるならビートたけしと明石家さんまとタモリと志村けんが一緒にコントやった、みたいな感じ。良く無いわけがないです。
リリックの内容は偽物ヒップホップを一蹴するもの。DEV LARGEの「問答無用不要邪道外道支離滅裂奴自然消滅」というパンチラインが爽快です。(ちなみにYOU THE ROCK★は「明後日から明日から朝から すちゃだらだらした目から見たもの それこそが狂ったルール はまったブーム 外れたレールの上走るちっぽけなキープリアル 邪魔させん 割り込みはいけません」とスチャダラパーをDISってます。)
4曲目の「証言 -Bonus Beats-」の後に長〜い空白があり、その後に隠しトラックとして2曲目「第二戦」のリミックスが入っているという演出も面白いです。
ブッダの休日(1997年)/BUDDHA BRAND
マキシシングルですがこちらもヒップホップ史に残るクラシックの名盤。
ヒップホップのシングル盤は通常バージョンがあり、その後にインストバージョンが入っていることがよくあります。
しかし、「ブッダの休日」ではまずインストバージョンが先に入っていて、その後にラップの乗った通常バージョンが入っています。
つまり、それだけ魂を込めてトラックを作ったということなんでしょう。
たしかに、Joe ThomasのCoco、PLEASUREのFUTURE NOWが元ネタに使われた、チルでメロウなトラックはインストでもじゅうぶん通用する仕上がりです。
カッティング・エッジ (1997-04-23)
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THE RHYME ANIMAL(1998年)/Zeebra
キングギドラのZeebraのソロ第一弾。
日本語ラップのお手本ともいえるアルバムです。定番にして名盤。
「ORIGINAL RHYME ANIMAL」「I`M STILL NO.1」「未来への鍵」「真っ昼間」など名曲連発、捨て曲なしで、ジャパニーズヒップホップ史を語る上では絶対に外せない一枚だと断言できます。
このアルバムのリリックは、もはや 神がかっています。キングギドラでは日本語でもラップできるということを証明し、今度は日本語こそカッコいいというラインまで昇華させた、そんな感じです。
トラックも本当にオシャレで、今でも「I`M STILL NO.1」のイントロ部分(Tell Me About It Nowをサンプリング)が聞こえると何とも言えないワクワク感が込み上げてきます。
これだけは抑えておきたいマストな一枚です。
ポリスター (1998-06-17)
売り上げランキング: 18,322
Viva La Revolution(1999年)/Dragon Ash
ヒップホップ業界とは色々あった kj(降谷建志)ですから賛否両論あるこのアルバム。
ヒップホップとして認めん!という声も多いですが、「Grealful Days」を筆頭に「Let yourself go, Let myself go」など、日本においてヒップホップというジャンルをメジャーに引き上げるのに大きく貢献した楽曲が収録されているので、やはり外せない一枚ではないでしょうか。
全体的にヒップホップ寄りなアルバムですが、「Drugs can’t kill teens」や「Fool around」のようなメロコア風の曲もあり、kjの好きなもの(当時好きだったもの)を全部詰め込んだ幕の内弁当的な仕上がりになっています。
「Grealful Days」でのZeebraとのコラボを皮切りに、ラッパ我リヤ、スケボーキングなどとも共演してヒットを連発し、J-ラップを一般に浸透させていくことになります。
ただ、やっぱり色々あったので、「Grealful Days」がベスト盤に収録されなかったり、ネット配信されなかったり、ドラゴンアッシュにとっては軽く黒歴史みたいな扱いになっているアルバムではあるようです。複雑・・・。
ビクターエンタテインメント (1999-07-23)
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リスペクト(1999年)/RHYMESTER
80年代から活動していたジャパニーズヒップホップの古参クルー RHYMESTER(ライムスター)のサードアルバム「リスペクト」。
「耳ヲ貸スベキ」「マイクの刺客」「B-BOYイズム」「キング オブ ステージ」「リスペクト」などシングル曲をふんだんに盛り込んだベスト盤的アルバムです。
早い時期から日本語ラップを開拓し続けた先駆者のたどり着いた答え、といった雰囲気を感じる一枚です。
ジャケットの写真も明治維新の時の武士のような格好で日本のヒップホップの文明開化を体現したような仕上がり。
キエるマキュウのMAKI THE MAGIC、BOY-KEN、ラッパ我リヤなど豪華なメンバーが参加しています。
さすがベテランだけあってスキルはピカイチ。安心感をもって聴けるヒップホップ入門編的一枚です。
ファイルレコード (1999-07-20)
売り上げランキング: 38,012
The positive gravity~案とヒント~(1999年)/SOUL SCREAM
非マッチョイズムなヒップホップグループのひとつであるSOUL SCREAM。
文系B-BOYなんていう呼ばれ方もする日本のヒップホップ黎明期から活動するグループですが、リリックの完成度の高さはもはや文学レベル。
8曲目「7つの敵」は手塚治虫の「ブッダ」にインスパイアされた曲。エスニック調のメロディーを無機質なデジタルミュージックに変換し、そこに「病気」「飢え」「裏切り」「しっと」「欲」「老衰」「死」についてのリリックをのせたシリアスな内容。歌詞カードにも手塚治虫のブッダが掲載されています。
代表曲の「蜂と蝶」はPaul Parrishというサイケデリック系シンガーソングライターの「The Painter (Who Lives In The Cellar)」をトラックに使ったメロウな曲で、日本語ラップのクラシックとして非常に人気のある一曲です。
個人的には、物事の絶妙なバランス感覚にいて説く「コンパス」がオススメ。
ジャケットや歌詞カードのデザインもこだわりが感じられて大切にしたくなる一枚です。ダウンロードではなくCDで手に入れることをオススメします。
全くヒップホップ聴いたことがないという人の入門としても最適なアルバムかと思います。
ポリスター (1999-04-28)
売り上げランキング: 22,042
TRICK ART(2000年)/キエるマキュウ
キエるマキュウのファーストアルバム「TRICK ART」。
メンバーはブッダ・ブランドのCQとMAKI THE MAGIC、DJのILLICIT TSUBOI。
キエるマキュウはとにかくリリックが面白いです。
そっとおやすみ サカー 棺桶の中 山の下 はかない夢の島
所詮あなたはカラスのエサ 輪廻天昇くり返される宇宙
ホームベースもう一週走者一掃 まずは江戸城炎上
導かれる マキュウ ファンタジイ 言葉のオーガニズム
お尻ペンペン 言葉のムチ ピシッ 究極サディズム マキイズム
こんな感じで全く意味がわからないし、ほぼ日本語として成立していないのですが、リズムや響きがなんとも気持ちいいです。言葉を楽器的に使っているとでも言いますか。
3曲目「アクマのフォーク」はブリブリでモコモコのベースの上にMAKI THE MAGICの超早口ラップをのせた曲。かなりカッコいいです。
4曲目「土曜日の実験室」にはライムスターの宇多丸が参加。
9曲目「ナゼナラ」はキエるマキュウの代表曲の一つ。トラックのビブラフォンと「ナゼナラ!」の合いの手が印象的。
10曲目「FIGHT BACK」はファンキー&ソウルフルでアップテンポな一曲。
もうとにかく聴いてみて下さいとしかいえない、理屈抜きでカッコいい名盤です。
ファイルレコード (2000-11-30)
売り上げランキング: 92,442
ラッパ我リヤ伝説(2000年)/ラッパ我リヤ
めちゃめちゃラップの上手いQと山田マンのスキルが炸裂している「ラッパ我リヤ伝説」。オリコン11位を記録し、セールス的にも成功したアルバムです。非常に統一感があってコンセプチュアルに仕上がっています。
シングル曲の「Do the GARIYA thing」はラッパ我リヤの決意表明のような曲。(ちなみにシングルのジャケットはDo the right thingのパロディー)
下ネタ満載の「代理人」、自分たちの登場で邦楽界に新時代がやって来たと息巻く「新時代」、成功や金稼ぎについて語った「Make Money」など、とにかく男臭くて熱い曲が満載です。でもライムの作り込みなどはまさに職人芸。
Zeebraが参加している「ライムダービー」はシンプルで太いビートがカッコいい隠れた名曲。
ビクターエンタテインメント (2000-07-19)
売り上げランキング: 138,071
どれを聴けばいいかわからない人は・・・
15枚のアルバム・マキシシングルを紹介してきましたが、どれを聴けばいいかわからない人は「HARD TO THE CORE」と「MELLOW MADNESS」の2枚のコンピレーションアルバムをおすすめします。
DJ BOBO JAMESことブッダ・ブランドのデブラージが日本語ラップのクラシックから名曲を厳選したコンピレーションです。
「HARD TO THE CORE」はノリの良い曲を中心に、「MELLOW MADNESS」はメロウでチルっぽいものを集めたアルバムです。
とりあえずこの2枚を聴けば日本語ラップのクラシックをだいたい抑えることができるのでオススメですよ。
SPACE SHOWER MUSIC (2009-05-27)
売り上げランキング: 97,832
SPACE SHOWER MUSIC (2009-07-22)
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