【鹿児島ホーバー】かつて5年間だけ運航していた鹿児島のホバークラフト
加治木ー桜島ー鹿児島ー指宿間で、5年間だけ運行していたホバークラフトとは?
大分市と大分空港間のホバークラフト航路が「再開」されるとのニュースがありましたので、そういえば何かホバークラフトのパンフレットを持っていたなと思い出し、資料をゴソゴソと探してみました。
ホバークラフト復活へ…大分空港アクセスで2023年以降
https://response.jp/article/2020/03/08/332412.html
昭和51年(おそらく)の、鹿児島ホーバーのパンフレットです。
鹿児島ホーバーとは
海からの発見
鹿児島湾オレンジラインを時速100キロで飛走するホーバーとの出会い
鹿児島の新しい観光を発見されるでしょう。新しい旅行パターンを
海と陸の観光コースをセットしてみては
所要時間が短縮され、鹿児島の観光がグ〜ンと広がります。
鹿児島ホーバーは加治木、桜島、鹿児島、指宿を結ぶ「空港ホーバークラフト」と言われるもので、加治木〜指宿まで60分で行けることを売りにしたものでした。
空港ホーバークラフトという名前はおそらく鹿児島市内、桜島、指宿と、加治木から近い鹿児島空港を結ぶという意味でつけられた名称かと思います。
1972(昭和47)年に運航開始し、1977(昭和52)年に廃止となっています。
運営会社
この鹿児島ホーバーは三井造船が運営していたもので、鹿児島ホーバーの他に、全国に6つのホーバークラフトのルートを持っていたようです。
1.蒲郡ー伊良湖ー鳥羽 50分
2.大阪ー徳島 85分
3.宇野ー高松 23分
4.大分空港ー別府ー大分 24分
5.加治木(鹿児島空港)ー桜島ー鹿児島ー指宿 60分
6.(沖縄)八重山群島 25分
冒頭に述べた大分市ー大分空港間の便も三井造船が運航していたようです。
ホーバークラフトのスペック
MV-PP5(三井造船)
・定員:52名
・最高時速:100km
・全長:16m
・重量:13t
・浮上:1.2m
ターミナル
乗り場はこの4箇所。
・鹿児島ターミナル
・加治木ターミナル
・指宿ターミナル
・桜島ターミナル
加治木港は現在、船の定期航路は就航していないそうですが、現在でもホーバークラフトが上陸するために使われていた斜路が残っているそうです。
鹿児島、指宿、桜島は今でもフェリーなどが出ている港とほぼ一致しますね。
時刻表
時期によって1日24便と17便があり、40分間隔で運航していました。
料金
・加治木ー指宿 2,800円
・加治木ー桜島、鹿児島 900円
・桜島、鹿児島ー指宿 1,900円
そこそこ高いですが、他のどの交通機関よりも段違いに早いですので値段の価値はありそうです。
まとめ
鹿児島ホーバーは利用不振で廃止となったそうですが、もし今あればけっこう便利かもしれませんね。
ただ、ホバークラフトはメンテナンス等、かなり経費がかかりそうですので採算があわないような気もします・・・。
大分市と大分空港間の便になぜホバークラフトが選ばれたのか、ちょっと興味があります。