【福岡市】片江の”移動中の場所に建てられた”神社??
福岡市城南区の片江に天神社という小さな神社があります。
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▲ 場所はこちらです。
▲ マクドナルド片江店の裏の道を少し進むとあります。
▲ 天神社とかかれた鉄製(?)の鳥居。
▲ 小さな祠がひとつあるだけのシンプルな神社です。
▲ 木像が祀ってあります。天神社という名前ですので、おそらく菅原道真だと思います。(→ 天神信仰)
▲ ここに掲載されていた由緒書きがちょっとおもしろい内容でした。
とても長く、難しく書かれていましたので要約するとこんな感じです。
・裏ン谷池(裏ノ谷池?)の西岸に小さな天満宮の社があった
↓
・1865年〜1867年にそれを八尋庄四郎という人の屋敷に移した
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・明治時代になって政府から色んな所に散らばっている小さな神社を村社にまとめるように指令が出された(→ 神社合祀)
↓
・八尋庄四郎の屋敷にあった天満宮を村社である阿蘇神社に移動させることになった
↓
・村をあげて運んでいく途中で現在の天神社の場所(当時は森だった)で一休みすることになった
↓
・休んでいる時に大穂新平という人が「この神様はここから先に行きたくない、ここ居座ると言っているので、この場所に祀るのがいいだろう」と言ったので現在の場所に祀ることになった
という言い伝えがあるのだそうです。大穂さんが本当に神様の声を聞いたのか、それとも、みんなが疲れているので空気を読んで「ここでよかろう」と言ったのか、真意はわかりませんが、偶然この場所に建てることが決まって、そのままず〜っとここにあるのですね。
ただ、当時森だったこの場所は天神社が来る前から「天神森」と言われていたそうで、なぜこの場所に神社が移されたのか、本当の所は不明なようです。
さらに、この由緒書きを書いた髙木一雄氏のエピソードも書かれていました。
髙木氏は大正終わりから昭和の初め頃の暴風雨の日にこの天神社で雨宿りをしていました。雨が上がってきたので今のうちにと急いで帰ったところ、家の敷居をまたぐときに大きな音がしたのだそうです。翌朝、雨宿りをしていた天神社を見てみると、大きな木が倒れていて社殿が崩れていたそうです。それを見て、髙木氏は少しの間、雨を止ませてくれたのはこの天神様のおかげだと感謝した
ということです。
▲ その時に新しく建てられたのが、現在の社殿の裏にチラッと見えている石造りの社殿なのだそうです。現在石造りの社殿に増築されている木像の社殿は平成に入ってから建てられたそうです。
▲ 小さな神社ですが、そこには色んなエピソードがあったりしてとても興味深いです。
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