メニューを表示

キリンビールのラベルに描かれている麒麟(きりん)は太宰府天満宮の麒麟像?!

太宰府天満宮に青銅製の麒麟(きりん)像がありますが、この麒麟像はキリンビールのラベルに描かれている麒麟のモデルになったという噂があります。

▲ 幕末期の嘉永5年(1852年)に奉納されたものだそうです。

大きい立派な像で、150年以上前のものとは思えないほどキレイです。

実は、この麒麟像をグラバー邸で有名なトーマス・グラバーが譲ってほしいと太宰府天満宮にお願いしていたらしいのです。

しかし、グラバーの希望はかなわず、結局麒麟像を手に入れることはできませんでした。

その後、グラバーは1885年にビール会社を設立し、設立から3年後に三菱に事業を売却、それが麒麟麦酒株式会社となりました。

太宰府天満宮で麒麟像を譲ってもらえなかった晴れない気持ちを解消するためなのか、キリンビールのラベルにこの麒麟像をモチーフにした麒麟を描かせたという説があります。

その一方で、グラバーの本拠、グラバー邸の温室にある狛犬の説明書きにはこう書かれていました。

この彫刻(こま犬)は、今日のキリンビール社のラベルのもとになったものであり、また、ラベルの「麒麟」に太い口ひげが描かれているのは、キリンビール社の前身であるジャパン・ブルワリー・カンパニーの社長を勤めたグラバーの口ひげをもとにしたといわれている。

う〜ん、確かにこちらの説も説得力があるような気がします。

さらに色々調べてみると、「長崎遊学5 グラバー園への招待(長崎文献社)」には下記のように書かれていました。

キリンビールのラベルについては旧グラバー住宅の温室の入口にある狛犬がそのモデルだという説があるが、イギリスのロンドン郊外で1845年からビールを醸造しているフーラー社のロゴからヒントを得た可能性のほうが高い。同社のロゴには麒麟と同じような伝説の奇獣であり、ライオンの胴体に鷲の頭と羽根をもつ「グリフィン」が使われている。

これまたそんな気がする説が。。。

▲ 売却してしまった事業のラベルのデザインにまでグラバーが関わったかどうか疑問な気もしますが、実際のところはどうなのでしょうかね?

グラバー園への招待 (長崎游学マップ)
ブライアン バークガフニ
長崎文献社
売り上げランキング: 982,362
Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
Twitter facebook
福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
ページトップへ戻る