【佐賀】厳木駅にある100年前の蒸気機関車の給水塔
厳木駅に今からおよそ100年前の蒸気機関車の給水塔が残されています。
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▲ 場所はこちらです。ところで「厳木」ってどう読むか分かりますか??地元の人でないとほとんどの人が読めないと思いますが「きゅうらぎ」と読むんですよ。
▲ 駅舎はこちら。1899年(明治32年)にできた駅です。建物自体は改装していると思いますが、それでもかなり昭和なテイストを残す建物です。無人駅です。
▲ 改札を抜けると(といっても無人なので改札らしいものはない)線路をまたいで向こう側にレンガ造りの古い建物が見えます。
▲ これは厳木(きゅうらぎ)駅が完成した1899年(明治32年)にできた蒸気機関車用の給水塔だそうです。
「唐津線の歴史/唐津線でスキップ」のページに↓こう解説されていました。
厳木駅のホームの傍らには、明治32年に作られたレンガ造の給水塔が残っています。
蒸気機関車のボイラーには常に水を補給しなければなりません。長く走るということは、大量の水を消費するということです。
蒸気機関車が現役で走っていた時代は、機関車に水を補給するためにの給水塔が各地の駅にありましたが、その役目を終えた給水塔は解体されていきました。
厳木駅の給水塔はほぼ完全な姿で残っています。
この塔から給水を行っていたのですね!でもどんな感じで給水していたのでしょうね??パイプなどを使ってでしょうか?
厳木駅の周辺はかつて炭鉱の町として栄えていたのだそうです。
江戸時代頃から細々と炭田開発が行われていたそうですが、日清戦争(1894~1895)、日露戦争(1904~1905)の時に石炭の需要が大きくなり、鉄道の積み込み駅としてにぎわったそうです。
▲ 給水塔の中の様子
しかしその後、石炭の需要減とともに炭鉱も閉山し、貨物列車も廃線となったそうです。
現在は普通列車が走るのみとなりましたが、地元の足として使われています。
▲ この給水塔はそんな時代の流れを見つめてきたのでしょうね。
ちなみに厳木駅は竹中直人さん主演の「東京日和」という映画のロケ地に使われたこともあるそうです。
【参考文献】
・唐津線の歴史/唐津線でスキップ
講談社
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