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馬出にある福岡市内電車の痕跡

福岡市東区馬出に旧福岡市内電車の痕跡が残っています。

福岡市内電車は1979年に廃止された路線で今では跡形もありませんが、馬出近辺の旧路線の道筋を注意深く探してみると、ポツポツとではありますが痕跡を見つけることができます。


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▲ 痕跡が見つけられるのは緑色の矢印のこの付近。

住所で言うと「福岡県福岡市東区馬出2丁目20−15」近辺です。

▲ ごく普通のありふれた道のように見えますが、この道はその昔、福岡市内電車が通っていました。

▲ その名残かどうかわかりませんが、今でもバスをのぞく一般車両は進入禁止になっています。

▲ この停留所の石畳部分。

これが福岡市内電車が現役時代には電停(停留所)として使われていたそうです。

▲ 昭和23年発行の「福岡交通案内図」を見てみると、「馬出」と書かれた電停が確認できます。

▲ 確かに路面電車の待つ場所っぽいですね。

▲ 石一段に一人が乗る形で整列して電車を待っていたのでしょうかね。

ここだけレトロ感があって素敵です。

▲ ちょうどバスが入って来ました。

これと同じような感じで電車が入ってきていたのでしょう。

▲ よ〜くみてみるとコンクリートの間に金属があったりしてどのように使われていたのか気になります。

▲ こういうポールの跡のようなものなどもありました。

▲ 地面を注意深く見ていると、水たまりの中に福岡市内電車のマークを発見しました。

▲ 少し離れた場所にももう一つ。

よく残っていましたね〜。

▲ そして周辺を散策しているとコンクリートの支柱がいくつかあり、

▲ そこにも福岡市内電車のマークが書かれていました。

▲ 宝探しみたいで楽しいです。

▲ そして電停跡の向かい側のこの鉄製の支柱。


これも福岡市内電車に使われていたものらしいです。


確かに線路っぽい雰囲気がありますね。

↑ ※2014年7月2月 追記

九州電力によると、

・この鉄塔は九電が作ったもので今でも九電が管理している
・昔はほとんどの電柱が木製だった
・横に電車が通っているため電線を通すためにある程度の高さが必要
・木製の電柱だとあまり高くすると強度的に問題がある
・その為、ここの電柱は鉄塔になっている

とのことで、電車関連のものではないとのことです。

▲ 非常に良い味が出ています。

他の電柱と同様にプレートが付けられていて、ちゃんと今でも電柱として使われていました。

▲ 線路があった関係でしょうか、このあたりは謎のデッドスペースがいくつもありました。

このように家庭菜園化されているものや、

▲ 花壇的に利用されているものもありました。

▲ そして その中に石や鉄のかたまりがあったりして ちょっと気になります。

▲ これも何かの痕跡でしょうか。

コンクリートの筋の中に等間隔にポールを取り去った跡がありました。

▲ この道もなんだか面白いですね。

左側の道が福岡市内電車の路線跡ですが、廃線になってしまったために道の真中にガードレールが残される形になってしまっています。

ガードレールを取ってしまって広い道にすればいいのに、と思ったのですが色々と事情があるのでしょう。

▲ 馬出以外にも痕跡はあるのでしょうか?

今度色々と調査してみたいと思います。

【参考文献】
・昭和23年、昭和36年の福岡と現在の福岡(塔文社 レトロマップシリーズ5)

Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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