【下呉服町】密貿易を行って処刑された豪商 伊藤小左衛門と萬四郎神社
下呉服町にある萬四郎神社は豪商 伊藤小左衛門の三男小四郎、四男萬之助を祀る神社です。
▲ 下呉服町にある萬四郎神社。
[map addr=”福岡県福岡市博多区下呉服町1−28”]
▲ 場所はこちら。福岡県福岡市博多区下呉服町1−28
▲ 案内看板にはこう書かれていました。
寛文7年(1667年)、幕府の鎖国政策に反して朝鮮と密貿易を行った罪により、博多商人伊藤小左衛門とその一族は処刑されました。当社は、父小左衛門に連座して処刑されたという小四郎と万之助兄弟の幼い魂を祭ったと伝えられ、商売繁盛や子供の健やかな成長にご利益のある神様として信仰されています。また、別の伝承によれば、小左衛門に仕えた老狐を稲荷の神として祭ったともいいます。
▲ 萬四郎神社の場所には豪商 伊藤小左衛門の屋敷があったと言われています。
伊藤小左衛門は1600年代、日本でも特に名を馳せた豪商でした。
▲ 鉄や伊万里焼などの貿易で財を成したと言われていますが、下人からの密告で武器を朝鮮と密貿易をしていたことが発覚し囚われの身となります。
その結果、小左衛門一族は長崎など各地でことごとく処刑され、博多柳町浜の刑場でも多くの関係者が処刑されたと言われています。
▲ 境内にある伊藤家の碑。
のちにその悲劇的な事件を祀る祠が造られた際、罪人として処刑された小左衛門を祀るのははばかられるとのことで、小左衛門の三男小四郎と四男萬之助の名前をあわせた「萬四郎」という名で祀られることとなったのだそうです。
▲ また、境内の「白川稲荷大明神」は小左衛門に仕えたとされる狐を祀ったものだと言われています。
▲ 萬四郎神社は現在では博多の商人に商売繁盛の神様として親しまれていますが伊藤小左衛門の悲惨なエピソードがあったのですね。
▲ 萬四郎神社の向かい側にある公園も伊藤小左衛門の屋敷跡だと言われていますが、ひっそりしたその姿は なんとも「兵どもが夢の跡」的な佇まいです…。
【参考サイト】
博多カメラ散歩:「萬四郎神社」と悲劇の豪商伊藤小左衛門-博多区呉服町界隈