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【愛媛の絵葉書】坊ちゃんに出てくる道後温泉の松ヶ枝遊郭

道後温泉の松ヶ枝遊郭の絵葉書(明治後期〜大正初期)。

先日の「坊ちゃん」ネタに引き続き今回も坊ちゃん関連の絵葉書。

先日の記事はこちら

坊ちゃんの舞台、道後温泉
https://y-ta.net/boccyan-dougo/

道後温泉には松ヶ枝遊郭という遊廓があった。

坊ちゃんの中の下記の一説で松ヶ枝遊郭が出てくる。

この住田と云う所は温泉のある町で城下から汽車だと十分ばかり、歩いて三十分で行かれる、料理屋も温泉宿も、公園もある上に遊廓がある。おれのはいった団子屋は遊廓の入口にあって、大変うまいという評判だから、温泉に行った帰りがけにちょっと食ってみた。今度は生徒にも逢わなかったから、誰も知るまいと思って、翌日学校へ行って、一時間目の教場へはいると団子二皿七銭と書いてある。実際おれは二皿食って七銭払った。どうも厄介な奴等だ。二時間目にもきっと何かあると思うと遊廓の団子旨い旨いと書いてある。

遊廓の入口の団子屋で二皿の団子を食べたというのは漱石の実体験に基づくものだという。

坊ちゃんの初出は明治39(1906)年なので、この絵葉書とそう変わらない時期のことである。

入口に「寿し」の文字は確認できるが団子屋らしきものは見当たらない。

もう少し先、もしくはもう少し手前にあったのだろうか。

また、坊ちゃんには遊廓の様子も記されている。

北へ登って町のはずれへ出ると、左に大きな門があって、門の突き当りがお寺で、左右が妓楼である。山門のなかに遊廓があるなんて、前代未聞の現象だ。ちょっとはいってみたいが、また狸から会議の時にやられるかも知れないから、やめて素通りにした。門の並びに黒い暖簾をかけた、小さな格子窓の平屋はおれが団子を食って、しくじった所だ。丸提灯に汁粉、お雑煮とかいたのがぶらさがって、提灯の火が、軒端に近い一本の柳の幹を照らしている。

寺社仏閣の近くに遊廓があるというのは全国的によくあるが、山門の中というのは珍しかったのだろうか。

(※ちなみに佐賀の佐嘉神社境内にはスト●ップ劇場があった。しかも比較的最近まで・・・)

松ヶ枝遊郭の跡地は、わずかにその痕跡を残すのみで、現在は民家や駐車場、ゲストハウスなどになっているようである。



Y氏(山田全自動)
Y氏(山田全自動)
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福岡でブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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