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【大野城市】サブカル臭がハンパない三浦鏝絵(こてえ)美術館が見どころ満載すぎる

福岡県大野城市にある三浦鏝絵(こてえ)美術館。珍スポット系の雑誌やWEBサイトで取り上げられ、じわじわと人気急上昇中の私設美術館です。そんな三浦鏝絵美術館へのアクセス方法、見どころ、注意事項を解説します。

数年前からちょこちょこ耳に入ってた情報・・・それが・・・

大野城の住宅街になんかスゴイところがある・・・!」「まるでピカソ」「初音ミクがいる」「でも伝統工芸

実際に見た人の感想はひとりひとりバラバラでいったいどんなものなのか全く想像ができない・・・。ということで実際に行ってきました。

三浦鏝絵美術館へのアクセス方法


大きな地図で見る
▲ 三浦鏝絵美術館の住所は「福岡県大野城市下大利4-7-1」です。

JR鹿児島本線の「水城駅」から住宅街を歩いていくと5分ぐらいで着きます。

狭い道で駐車場がありませんので、車で行く場合は水城駅横にあるコインパーキングに駐めてから歩いて行って下さい。


▲ 三浦鏝絵美術館までの道のりが かなり普通の住宅地なので本当にここであっているかなと心配になります。

しばらく歩いていくと・・・


▲ ・・・・うん、間違いなくここだろうな!

他の住宅とは明らかに異なるこの外観。鏝絵の装飾がほどこされていますので、すぐにここだとわかりました。

鏝絵(こてえ)とは?

まず、予備知識として「鏝絵(こてえ)」とは何かを説明しておきたいと思います。

こて絵(鏝絵・こてえ)とは、日本で発展した漆喰を用いて作られるレリーフのことである。左官職人がこてで仕上げていくことから名がついた。(Wikipedia こて絵 より引用)


▲ 「こて」とはこういう道具です。(写真は Wikipedia より)

元々は

題材は福を招く物語、花鳥風月が中心であり、着色された漆喰を用いて極彩色で表現される。これは財を成した豪商や網元が母屋や土蔵を改築する際、富の象徴として外壁の装飾に盛んに用いられたからである。(Wikipedia こて絵 より引用)

というように、母屋や土蔵の外壁の装飾として用いられていたものです。

それを自由な形に発展させた作品が目白押しなのが三浦鏝絵美術館なのです。

作品を見てみよう


▲ とりあえず、


色々と触れたい部分はあるのですが、


▲ あるのですが・・・


▲ 何かチラチラ見えたり


人っぽいのにドキッとしたりするのですが、じっくり見ていきたいと思います。


▲ まず目に入ったのがこちら。


ハンプティ・ダンプティ的な像。


▲ 羽のようなものが生え、頭にはスクリューがついていて、


▲ 裏面も顔になっています。これの存在でグッと気持ちが引きつけられました。

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▲ こちらが美術館への入り口。美術館は館長の三浦さんが経営するアパートの横と地下駐車場を改造して作られています。

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▲ 今回はラッキーな事に三浦館長も在廊中。いろいろとお話を聞かせてもらうことができました。

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▲ とりあえず2Fにある展示室へ。

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▲ 館長さん猛プッシュの作品「かず子さん」。モデルは奥さんだそうです。

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▲ 三浦さんの作品はカラーリングや造形が大変おもしろく、鏝絵ならではの独特のパステル感とあいまって美しいです。

地下展示室

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▲ 地下の展示室にもすごい数が展示されています。非常に細かく作り込まれた素晴らしい作品ばかりです。

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▲ ただ、時々ジャブを打ってくるんですよね。ゴジラ・・・?この自由さが三浦鏝絵美術館の魅力ですね。


▲ こういうカオス感が好きだなぁ。


▲ 平面的なものだけでなく立体作品も豊富です。
複雑な形状を仕上げるのは大変でしょうね。


▲ 地元との交流も深いようで、感想文やお手紙もたくさん展示してありました。


▲ 砂糖菓子みたいで美味しそうだなと思うのは僕だけでしょうか。


▲ これは大濠公園を表現しているのではないかと思います。


▲ なぜなら「ドーム」と書かれた福岡ドームらしきものがあったからです。

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▲ 人物をモチーフにした作品も多いようです。タイトルは『アベノミクス』。そう、この人物は安部総理。

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▲ 「おえほん」を持ったザビエル。像は土壁に使われる素材を使っているそうです。像の肌の質感がよく出ています。


▲ 何気に地面も玉砂利で装飾されていてキレイです。


▲ 先程ドキッとさせられた像。


▲ 優しい表情をしていました。


▲ すごい作品がずらっと並んでいます。
非常に細かく作りこまれていて、ただただ感動させられます。


▲ が、なぜかこういうのも はさんでくるんですよね。
ゆるゆるのTシャツ(メーカーはチャンピオン)を着た初音ミクっぽい何か。

館長さんに聞いてみたところ、予想の通り初音ミクをイメージしたものだとか。

確かこんなだった」という記憶で制作したそうです。


▲ これにいたってはもう何がなんだかわかりません。おばあちゃんが着るような肌着に男性物のトランクス…。大変シュールです。

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▲ この作品は日本をテーマとしたもので、ルーブル美術館に写真が展示されたこともあるのだそうです。左のポスターが展示されたものとのことです。

右側にいるヘビが不気味にならないように耳をつけているそうです。確かにヘビに耳があると可愛く感じますね。

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▲ ところせましと並べられた作品は見ていて飽きません。

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▲ こちらの作品はタイの国王も見たのだとか。「タイ王室奨励貴賓芸術賞」という賞を受賞した作品です。

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▲ キャプションに「タイ国にはフラミンゴはおりませんといわれました」と書かれていました 笑


▲ メルヘンな作品もありました。


▲ この作品はテイストが似ていて連作っぽいなと思っていたら、


▲ オバマ大統領と、


▲ 麻生首相の就任記念作品でした。
なるほど!そういうことね!(?)


▲ 耳の長いうさぎがカワイイです。


▲ なぜか妙にかわいらしい ね◯み男が。
目はビー玉が埋め込まれていました。
「ビー玉のような目」という表現がありますが、まさにそんな表情です。


▲ そしてなぜか尾崎の肖像画…。
う〜ん…シュールすぎて もう何がなんだかわかりません…。

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▲ 館長さんはメディアで紹介されることも度々で、掲載された新聞や雑誌が大量に置かれていました。

館長さんの自宅にも作品が

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▲ 美術館横のこちらが館長さんの自宅。

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▲ ここも鏝絵で装飾されています。この天女は小さく描こうと思っていたら予想以上に大きくなってしまったそうです。

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▲ 西洋風のイメージも鏝絵で再現。これはカッコイイです。

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▲ こちらのタワーのような作品は、館長さんいわく、岡本太郎にアイデアをパクられたとのこと。

確かに岡本太郎作品にありそうだ。

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▲ この作品の下に行って上を見上げると世界で一番美しいものが見れるとのことでしたので、上をみると鏡が設置されていました。

つまり、鏡に写っている自分自身が一番美しいのだよ、ということを表現したものだということでしたが、笹の葉が生い茂っていてよく見えませんでした・・・・・・・。

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▲ そして自宅内の壁にある処女作品も見せてもらうことができました。これは貴重!

迫力ある二匹の獅子がカッコイイです。これが最初の作品とはスゴイですね。

ちなみに館長さんはもともと左官職人だったそうですが、こういった鏝絵の作品は完全に独学とのことです。

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▲ 美術館横の豆砂利のアートも圧巻です。動物や花火などが楽しいです。これを作っていたら近所の人達が集まってきて、みんなで一緒に作ったのだそうです。

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▲ 赤い線は上の龍の血液をあらわしていて、血液は館長さんの自宅まで続いています。

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▲ この血液を通して龍と一体になるのだそうです。しかし、その説明を聞いた奥さんは「今までしっぽだと思っていた」と言っていました 笑

まとめ

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▲ 本当に興奮しっぱなしのステキな時間を すごすことができました。

ぜひ生で作品を見てみて下さい。きっと感動するはずです。

私設ミュージアムならではのカオス感とサブカル臭がハンパじゃなかったです。

見どころ満載、突っ込みどころ満載で興奮がおさまらない大変素晴らしい美術館でした。

【三浦鏝絵美術館】

HP:http://www2.csf.ne.jp/~t-miura/index.html
住所:福岡県大野城市下大利4-7-1
電話:092(596)0301
開館時間:日の出から日の入りまで
休館日:特になし、いつでも自由に出入りできる
入館料:無料

Q & A

入館料は?
入館料は無料です。
館長さんはいつもいる?
いたりいなかったりのようです。もし館長さんに会いたい人は事前に問い合わせすることをオススメします。
誰もいないけど勝手に入っていいの?
基本的に自由に出入りしていいそうです。電気は自分でつけて、帰りは消して下さいとのことでした。
近くに他に立ち寄り観光スポットはある?
珍スポット的なものは特にありませんが、「水城」という古代に作られた全長1キロほどの城壁(土塀)が残っています。
Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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