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【馬出】千利休が茶会の時に釜を掛けた松が九州大学医学部のキャンパス内に?!

千利休が茶会の時に釜を掛けた松が九州大学医学部のキャンパス内にあるとのことで見に行ってきました。IMG 5474
▲ 九州大学医学部「基礎研究A棟」。

非常に歴史あるレトロな佇まいで素晴らしい建物です。昭和6(1931)年竣工とのこと。

[map addr=”福岡県福岡市東区馬出3丁目1−1”]
▲ 場所はこちら。福岡県福岡市東区馬出3丁目1−1

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▲ そんな基礎研究A棟の前にはさらに歴史の深いものがあります。

「利休釜掛の松」です。

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▲ 案内板によると、

天正15年(1587年)九州平定を終え筥崎宮に滞陣した豊臣秀吉は小寺休夢(福岡藩の藩祖黒田如水の叔父)らと和歌を詠じ、茶人の千利休や博多の豪商神屋宗堪らと茶会を催しました。その際、利休は秀吉の命によりこの地の松に鎖を吊るして雲龍の小釜をかけ、白砂の上に散り敷いた松葉を集めて湯をわかしたと伝えられています。

とのこと。

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▲ 秀吉は強力な島津を倒し、戦後処理のために九州にやってきていました。

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▲ もろもろ処理が完了したからか、その合間をぬってか、この地で茶会を開催しています。

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▲ 同席したのは小寺休夢という黒田官兵衛(如水)の叔父にあたる人物。

小寺休夢は秀吉の御伽衆(相談役や参謀のようなもの)として仕えていたのでここに同席していたようです。

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▲ 釜を掛けた松が実際に残っているのかどうかは不明ですが、この地に秀吉や利休がいたと思うとちょっと感動。

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▲ こんな感じで松の枯れ葉を集めて火をつけたんですね。

ちなみに屋外で開催される茶会を「野点(のだて)」と言うそうですが、この場所で開催された茶会がルーツになっていると言われているのだとか。

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▲ 碑は利休が訪れてから300年を記念して建てられたもののようです。

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▲ 裏には明治23年の文字が。

この釜掛の松は「へうげもの」という古田織部を主人公として描いた漫画にも出てくるのだそうですよ。読んでみようかな。

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▲ ちなみに千利休ゆかりのものは他にもあります。

筥崎宮にあるこちらの石灯籠は千利休が寄進したものだと言われています。※但し普段は非公開

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▲ もう一つが恵光院の中にある燈籠堂。

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▲ この灯籠堂でも利休は秀吉、博多の豪商 島井宗室・神屋宗堪を招き茶会を開催しています。

元々筥崎宮内にあったのだそうですが、明治時代の神仏分離際にここに移されたのだそうです。

あまりゆかりが無いように思えますが、意外と福岡市内にも千利休関連のスポットがあるのですね。

【参考サイト】
福岡よかとこ.COM「野点発祥の地」 福岡市東区 利休釜掛けの松
筥崎宮と千利休|ROCKYの歴史の散歩道

Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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