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今だけ福岡城の普段入れない建物に入ることができます!

福岡城さくらまつりの「歴史的建造物特別公開」に行ってきました。普段入れない場所とあってテンション上がります。DSC03831
▲ 福岡城にはわずかながら藩政時代の建物が残っています。

建物のリストは「福岡城に現存している建物まとめ」の記事にまとめていますが、普段は外観は見れても中に入ることはできません。

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▲ しかし、福岡城さくらまつりの「歴史的建造物特別公開」の期間中は中に入って建物を見学することができます。

これはめったにないチャンスだ!ということでさっそく行ってきました。

古写真で読み解く福岡城
後藤 仁公
海鳥社
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▲ ちなみに今回こちらの書籍を持参。

こちらの本は数ある福岡城の解説本の中で個人的にもっともわかりやすい本だと思います。

読んだことのない方はぜひぜひ。この本を持っていると福岡城巡りが10倍楽しくなることうけあいです。→福岡の歴史ファン必携の本「古写真で読み解く福岡城」

祈念櫓(きねんやぐら)

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▲ まずいちばん最初に行ったのがこちら。本丸にある祈念櫓です。

なぜここに最初に行ったのかというと、あまり人がいなそうだと思ったからです 笑

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▲ 予想通りほとんど人もいなくてじっくり建物内を見ることができました。

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▲ 2階建てになっていて階段で上に登ることができます。

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▲ この建物は福岡城の鬼門封じのために建てられた櫓です。

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▲ かつてはここに僧徒が交替で番をしていたそうです。

2階の天袋(?)の部分にはこのような文字が・・・。なんと書かれているのかはよくわかりませんでしたが、お経的なものでしょうかね?

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▲ この櫓は大正7(1918)年に北九州市八幡東区の大正寺に移設されましたが、昭和58(1983)年に再びこの場所に戻されました。

その際に以前よりも半分ぐらいの小ささに造り変えられているようです。

このあたりも「古写真で読み解く福岡城」のなかで写真付きで詳しく解説されていますのでぜひ参考にしてみてください。

南ノ丸多聞櫓(みなみのまるたもんやぐら)

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▲ そして次に向かったのが南ノ丸多聞櫓。

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▲ 現存している建物の中では一番大きく、なかなか迫力があります。

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▲ 藩政時代は武器倉庫として使われていた建物です。

その後、この場所に西日本短大があった頃には学生寮としても使われたのだとか。

歴史的建造物が寮として使われていたとは!

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▲ この建物には防衛のための機能もあり、壁に鉄砲を撃つことができるように穴も開けられています。

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▲ また、壁面に沿って20〜30cmほどの隙間がありますが、これは「石落とし」と言って石垣を登ってきた敵にむかって石を落として攻撃するためのものです。

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▲ 天上を見ると細い竹を組んで造られていますが、これを弓矢の矢として使うこともできるようになっていたのだとか。

籠城戦にも耐えられるようにいろんな工夫が施されていたんですね。

(伝)潮見櫓(しおみやぐら)

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▲ 下之橋御門の横にある「(伝)潮見櫓」(写真左)。かつては潮見櫓だと言われていましたが、最近の研究で「太鼓櫓」という時刻を知らせる太鼓を打ち鳴らした櫓という可能性が高くなったため「(伝)」がつけられるようになりました。

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▲ なぜか2方向から登れる階段があって不思議な構造。どうしてこのような造りにしなければならなかったのでしょうかね??

合戦の合図を太鼓で知らせる役割もあったそうですから、敵から登って来られても別方向から登って確実に周囲に知らせることができるようにするためなのでしょうか。

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▲ 中はこのような感じになっていました。他の櫓よりもしっかりとした梁(はり)で頑丈そうでした。

やはりそれだけ重要な役割の建物だったということでしょうね。

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▲ 屋根瓦も展示(というか置かれているだけ?)されているので近くでじっくり見ることができます。

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▲ (伝)潮見櫓から下之橋御門を見た様子。

普段見れないアングルなので貴重です。

下之橋御門(しものはしごもん)

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▲ 女中や藩士が出入りするための門だったと言われる下之橋御門。

よく福岡城を紹介するときなどにこの門の写真が使われています。

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▲ 門の柱を見ると無数の傷がついています。

これは筑前竹槍一揆の際にできた刀傷だと言われています。

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▲ この下之橋御門ですが、入口が若干わかりにくいので注意が必要です。

城内を抜ける道の西側にこのような階段がありますのでここを登って下之橋御門の側面から内部を見学する入口に入っていきます。

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▲ 内部はこのような感じになっています。

妙にキレイですよね・・・?

実は下之橋御門は2000年(平成12年)にボヤ騒ぎで燃えてしまったため、現在のように修復されました。

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▲ 以前の下之橋御門はこういう感じで、門の上の部分に櫓が無いものでした。

藩政時代は門の上の部分に櫓があったと考えられることから、現在のような形に修復されたのだそうです。

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▲ 焼けた柱も展示されていました。けっこう派手に燃えたんですね・・・。

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▲ また、こういった瓦もありました。

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▲ 瓦には制作元の印が押されていました。

これには「今宿」と書かれていますね。

今宿とかで作っていたんだ。

こういったものは普段は絶対に近くで見ることができませんので非常に貴重ですね。

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▲ 公開されているのは以上の4箇所です。

じっくり見てまわりましたがやっぱりお城、良いですね!

みなさんもお花見ついでに歴史的建造物特別公開にぜひ行ってみてくださいね。

期間:3/26(土)、27(日)、4/2(土)、3(日)12:00~16:00

場所:祈念櫓、多聞櫓、(伝)潮見櫓、下之橋御門

参加費:無料

福岡城さくらまつりウェブサイト
http://saku-hana.jp/

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Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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