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天神にある勝立寺がみどころ満載

近場にありながら意外と見落としていたのですが、天神にある勝立寺がなかなかみどころ満載で興味深いです。


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▲ 天神の中心部分にほど近い、日銀福岡支店の横にあるお寺です。

▲ 日銀側に面しているこちらが正門なのですが、まず昭和通り側の入り口を見てみます。


▲ こちらです。

まず形からして結構変わっていますよね。

一見するとお寺とは気がつかないかもしれません。

そして その門柱部分をよ〜く見てみると・・・

▲ 何か英語っぽいものが書かれています。

う〜ん、これも不思議な感じですね。

記載されている「om vaisravanaya svaha」を調べてみましたところ、毘沙門天のマントラだそうです。要は呪文ですね。

このような形で門柱に記載されているのもなかなか珍しいのではないでしょうか。

▲ そして上部を見てみると、鎧兜を着た武将のような銅像が立っています。

この勝立寺が建立された由来を調べてみましたところ、なぜこの銅像があるのかがわかりました。

慶長八年四月二十五日(1602年)に京都妙覚寺の僧、唯心院日忠は九州布教の折り、博多蓮池の妙典寺に招待されました。
その際、キリシタン徒イルマン(宣教師)旧澤、安都と宗教問答をして勝利を得ました。
福岡藩主黒田長政公はその功績を讃えるため、キリシタン教徒の居留地を日忠に下賜しました。
宗教問答に勝ったことから長政の命で、寺号を”勝って立つ寺”の「勝立寺」と名付けられました。(勝立寺「お寺の由来」より引用)

なるほど、そういうわけで「勝利」「戦い」に関連するような武将の像があったのですね。

ちなみに毘沙門天のマントラが書かれていましたが毘沙門天も戦いの神様です。

▲ 「勝立寺」という戦いに勝つという事が縁起が良かったからでしょう、西南戦争の時には討伐軍本営が設置されたという歴史もあるそうで、その石碑も建っています。

▲ そう思ってみてみると、確かにお寺の装飾も力強いものが多いような気がします。

▲ そして、正門部分にマークが2つ設置されていますが、こちらをよく見てみると・・・

▲ 十字架が入っているように見えませんか?

この十字架に関してはどこを調べてみても何の記述もありませんでしたので、たまたま なのかもしれませんが もし本当に十字架だとしたら ちょっと不思議な感じです。

もしかしたら、元キリシタン居留地ということで その痕跡を残しているのかもしれません。

▲ あともう1点、ちょっと変わっているのが お寺の地下が100円パーキングになっています。

鐘の下から駐車場に車が入っていくのは ここでしかみられない光景でしょうね。

【参考文献】
勝立寺ホームページ

Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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