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【日田】かつて東洋の黄金郷と呼ばれてにぎわった鯛生金山の地底博物館はマネキン人形がイケメン

かつて東洋の黄金郷と呼ばれてにぎわった鯛生金山の地底博物館に行ってきました。IMG 0280
▲ 大分県日田市中津江村鯛生地区にあった鯛生金山。

[map addr=”大分県日田市中津江村合瀬3750”]
▲ 場所はこちら。

明治31(1898)年から昭和47(1972)年の間、金の産出地として山村としては異例のにぎわいを見せた場所です。

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▲ 現在は閉山となっていますが、その跡地が当時の金山の様子を知ることができる地底博物館として公開されています。

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▲ こちらが坑道入口。

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▲ 「一棒一条痕 昭和九年十一月」の文字が。

一棒一条痕(一掴一掌血一棒一条痕)とは「一度掴(つか)んだらそのものに血の手形が着くぐらいに掴め、一本ピシリッと打ち込んだら、一生傷跡が残るほど打ち込め。(「一掴一掌血一棒一条痕」より引用)」という意味らしいです。

何とも重々しい言葉です。

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▲ 坑道は先が見えないほど奥までずっと続いています。

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▲ 中は暑い日でも肌寒く感じるほど冷えています。気温は常に14℃前後とのことですので見学の際には上着を持っていくことをオススメします。

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▲ 坑内がまるまる博物館として整備されていますが、思っていた以上の広さ。かなり充実しています。

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▲ 博物館にはマネキン人形で当時の様子が再現されています。

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▲ 鯛生金山は明治27(1894)年に行商人が拾った小石を金山技師に見せたところ金山の可能性があるとして採掘が始められました。

明治31(1898)年から本格的に採掘が始まり発展していきます。

大正7(1918)年には範多財閥の創設者エドワード・ハズレット・ハンターの子であるハンス・ハンター(範多範三郎)によって削岩機など近代的な設備が導入されたことで大規模な金山開発が行われるようになりました。

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▲ 産出量は

・大正7(1918)年:90キロ
・大正10(1921)年:500キロ
・大正13(1924)年:1トン

と推移し、東洋でもっと多くの金を産出するまでになります。

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▲ 当時の鯛生地区はアメリカやロシア、アジア各国からも人が集まり、金山付近には社交クラブやカフェなども作られて国際都市の様相を呈していたと言われています。

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▲ 博物館には実際に使われていた物品の展示が数多くあり、どのような採掘が行われていたのかがわかります。

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▲ 坑内の壁や天上はボコボコに削られていて当時のまま。

もしかしたら金が残っていないかな、なんて考えながらつい壁を見てしまいます。

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▲ これは金鉱石を運び出すために使われていたトラック。巨大です。

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▲ 奥に進むとこんなものが。立坑巻上機だそうです。

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▲ この巨大な機械でワイヤーロープを巻き上げ、エレベーターのように人や鉱石を上げ下ろししていたのだとか。

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▲ 「天空の城ラピュタ」でパズーが銀鉱山から人を上げ下ろししていましたが、それと同じようなものですね。

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▲ こちらが実際のエレベーター。

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▲ 地下深くまで続く穴が現在でも残っていて覗けるようになっていますが、激怖です。

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▲ しかも吊っているワイヤーは非常に細く頼りない・・・。

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▲ エレベーターも非常に簡易的なもので現在の安全基準では考えられない作りです。

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▲ ・・・にしてもマネキン人形が妙にイケメンなのが気になりすぎる・・・・。笑

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▲ こういったトロッコも残されていました。

手押しで運搬していたものもあるようです。

大変危険が伴う仕事だったことでしょうね。

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▲ 坑道の途中には「黄金浪漫」と書かれている貯蔵庫がありました。

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▲ これは金箔入りの麦焼酎で坑内で三年間寝かせて完成するのだそうです。

隣接しているおみやげ屋で買えるのだと思います。

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▲ 金山の坑道案内図。

現在公開されている地底博物館は坑道のほんの一部。

坑道の長さをつなぎ合わせると なんとその長さは110キロにもなるそうです。

地底博物館は約800mですので現在公開されている部分の100倍以上の坑道がこの一帯に広がっているということですね。スゴすぎます。

埋蔵金的なものが隠されているのでは?!

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▲ 天上の岩を砕いて採掘する様子が再現されていましたが、いつ事故が起きてもおかしくない感じです。

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▲ こちらはダイナマイトを穴に詰め込む様子。

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▲ こちらは金脈が通っている岩。黒く細い線が金脈なのだそう。金ってこんなふうに岩に入っているんですね。

岩の周辺にはなぜか小銭が。

日本人の習性として岩が立てられているとお金を置きたくなるのでしょうかね。

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▲ さらに進んでいくとなぜかブラックライトで光るエリアが。

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▲ 岩肌に取り付けられた石ころが光ってキレイでした。

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▲ 鯛生金山は松本清張の「西海道談綺」の舞台にもなっています。

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▲ 西海道談綺が映画化された時には鯛生金山でロケが行われたそう。

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▲ 映画のパネルも展示されていました。

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▲ まだ機械化される前の採掘の様子も再現されていました。

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▲ ハンマーを使って手作業で採掘していたようです。

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▲ 薄暗い作業場での仕事は怖いし過酷だったことでしょうね。

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▲ マネキンの表情も心なしか物悲しかったです。

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▲ 池の中に二匹の鯛が飾られていました。

以前は純金製だったそうですが、2006年に盗難にあったために現在はレプリカとなっているそう。

ちなみに犯人は逮捕されたそうですが、鯛は戻ってこなかったそうです・・・。

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▲ 最後はトロリー電車で記念撮影ができるようになっていました。

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▲ やっぱりマネキン人形がイケメン。

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▲ 隣接している道の駅にはおみやげコーナーがありました。

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▲ 金山にちなんだ金色のお菓子などがたくさん。

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▲ 黄金グッズ。

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▲ 金運アップに良さそうな感じです。

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▲ また、飲食コーナーには金箔入りのうどんもありました。

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▲ 鯛生金山の地底博物館、予想以上の面白さでした。

おすすめなスポットです。

地底博物館 鯛生金山 TAIO GOLD MINE
http://taiokinzan.jp/

住所:大分県日田市中津江村合瀬3750

【参考サイト】
Wikipedia 鯛生金山

Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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