【大阪】手塚治虫「陽だまりの樹」の舞台になった適塾
手塚治虫「陽だまりの樹」の舞台になった適塾跡を見に行ってきました。
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▲ 場所はこちらです。
▲ 御堂筋から少し東側に入った内北浜通にあります。近づいてくると地面に案内パネルが設置されていました。
▲ 適塾は緒方洪庵が江戸時代後期に開いた医学塾で著名な人物がたくさん在籍していたことで知られています。
福沢諭吉(慶應義塾の創立者)、大村益次郎(日本陸軍の創始者)、佐野常民(日本赤十字社の創始者)など後の明治時代に活躍するすごい人たちを多数輩出しています。
そして、手塚治虫のひいおじいさんの手塚良仙も適塾に在籍していたので、手塚治虫はこの適塾を舞台にした「陽だまりの樹」を描いています。
▲ 漫画に出てきたそのままの姿(あたりまえだけど)!感動です!
▲ 適塾は蘭学系の医学塾でしたが、オランダから医学以外の本もたくさん入ってきていました。
しかし、オランダ語の辞書が貴重だったため一冊しかなく、みんなで奪い合うように使っていたそうです。
辞書は長崎出島にいたオランダ商館長のヅーフが作成したので「ヅーフ辞書」と言われ、その辞書を使う専用の部屋「ヅーフ部屋」もあったそうです。
▲ 緒方洪庵の像もありました。
緒方洪庵は蘭学の第一人者ですが、彼の大きな業績の一つに除痘館の設立があります。
当時は天然痘で亡くなる人が多かったのですが、緒方洪庵は牛痘(牛から採取したウイルス)を用いた種痘(予防接種)を普及させることに注力しました。
牛から採取したものだったので、種痘(予防接種)をすると牛になるという迷信があり、なかなか受け入れられてもらえなかったようです。
しかし、緒方洪庵はお菓子を配ったり、上手に説得することで種痘(予防接種)を普及させ、除痘館の設立するまでにいたりました。
▲ このベランダのようなところにも感動!
▲ というのも、「陽だまりの樹」の中で福沢諭吉が花火を見ながら酒を飲み、未来について熱く語るシーンで出てきた場所だからです。
▲ 幕末の歴史が好きな人はきっと満足できる場所だと思います。また「陽だまりの樹」が読みたくなってきました。