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軍艦島より軍艦すぎる防波堤

先日、長崎にある「軍艦島」こと端島がストリートビューに対応しましたね。


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▲ これまで見ることができなかった場所をバーチャルに歩くことができて大変感動的です。

いつまでも時間を忘れて見てしまいます。

しかし、先日 北九州市の若松区に軍艦島より軍艦すぎる場所があるという噂を聞きつけました。

こりゃあ行かにゃならんでしょうということで早速現地へ行って参りました。

▲ 若松区の工場地帯をず〜っと進んでいきます。

▲ この辺りの工場の雰囲気、やっぱりスゴイですね。

▲ どうやらこのガードレールの奥にあるようです。

今のところそれらしいものは見えませんね。

▲ おぉ、何やら不思議な形のものがあります。

▲ なんだこれは〜!スゴイです!

▲ まさにそのまま軍艦!

▲ 鉄の部分はかなり傷んでいて今にも崩れてしまいそうです。

▲ うしろから見てみるとこのような感じです。

舟がそのままコンクリートで固められたような状態ですね。


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▲ 衛星写真で見てみてもキレイに船の形になっています。

空から見ると本当に舟が停泊しているように見えますね。

▲ この舟は「柳」という実際に使用されていた軍艦だそうです。

太平洋戦争後に使われなくなった軍艦を、船体に石や砂を詰めてわざと沈没させて防波堤として使用したものらしいです。

おそらく解体するのにも費用と手間がかかるので、そのような活用方法を取ったのだと思われます。

以前はコンクリートで固められておらず、本当にこの船体単体で防波堤としての役割を果たしていたそうです。

▲ 以前は甲板上にある部屋などもそのまま残っていて中に入ることができたそうですが、今は朽ち果ててしまい、跡形もなくなっています。

また、船体の金属を盗んでいく輩も多くいたそうで、そのために防波堤としての役割を果たさなくなってきたため、コンクリートで固められて現在の状態になったのだそうです。

▲ 実は「柳」だけでなく、「涼月」と「冬月」という2隻の軍艦もこの場所に埋まっているそうです。

▲ そう言われてみれば、確かに防波堤がゆる〜くカーブしているようにも見えます。

▲ また、舟が埋まっていると思しき場所に薄い亀裂が入っていて、それに沿って草が生えているようです。

▲ 環境汚染やもろもろの問題で今では考えられない処理方法ですが、そういうダイナミズムが戦後の急速な発展を支えてきたのかもしれません。

戦争の記憶を後世に伝える遺構として今後も保存してもらいたいものですね。

【参考資料】
・Wikipedia 軍艦防波堤

Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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