ヤクルト発祥の地には・・・ヤクルトは売っていない
読者の方からヤクルト発祥の地が福岡市中央区の唐人町あたりにあるということを教えてもらいましたので早速行ってまいりました。
▲ 場所はこのあたり。(緑色の矢印)
「唐人町西」の交差点から川沿いに北方向に200メートルほど進んだ右手側にあります。
▲ 小さな石碑が建っています。
恥ずかしながら、ヤクルトが福岡発祥であったとは知りませんでした。福岡では常識?!
もしかしたら知らない人も多いかもしれないです。
▲ 石碑はヤクルト型でかわいいです。
▲ 石碑には「ヤクルト事業創業の地」と書かれています。
ヤクルトの創業者である代田稔(長野出身)は1930年、京都帝大教授時代にヤクルト菌を発見し、貧しい人でも健康を手に入れられるよう「ハガキ1枚煙草1本の値段で買えるヤクルト」の理念の元に研究開発を行いました。
そして1935年に初代社長の永松昇(大分出身)が代田の想いに賛同して この場所に「代田保護菌普及会」を作り、ヤクルトの販売を開始したのが起源なのだそうです。
しかし、なぜ福岡のこの場所だったのかというのは記録が残っておらず、謎なのだそうです。
いろいろと調べてみると「憂楽帳:発祥の地」におもしろいエピソードが書かれていました。
どの家かは不明ですが、この「発祥の地」近くに住む方の父親が、初代社長 永松昇から誘われてヤクルトの創業に関わったのだそうです。
▲ 発祥の地には大きな釜が二つあり、そこでヤクルトを製造したものを瓶につめて学校などに販売していたそうです。
しかし、当時名前も知れていないよく分からない商品なわけですから、あまり売れなかったのだそうです。
さらに追い打ちをかけるように当時高価だった砂糖が盗難にあい、「発祥の地」近くに住む方の父親はこの事業から手を引いたのだそうです。
その後、ヤクルトは超大手企業となったわけですから、もしこの方が事業から手を引かず、そのまま頑張っていたとしたら「社長」とはいかないまでも、相当重要なポストについていたのかもしれません。
まさに福岡のピート・ベスト(ビートルズがメジャーデビューする直前まで在籍していたメンバー。世界一栄光を掴み損ねた男とも。)的なエピソードです・・・。
▲ 発祥の地には様々なメーカーの自動販売機がたくさん設置されていました。
▲ もちろん、ヤクルトの自販機もあります。
▲ しかし、ヤクルトは売っていませんでした。