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福岡城の攻め方 その2

前回の記事はこちら

前回の記事で福岡城内に入るルート(弱点)を検証してみました。

次は城内に入ったところから本丸までの攻略方法を考えてみたいと思います。。

▲ 次に使用する資料はこちら。

「御城内絵図」です。

福岡城内の石垣の様子、門の位置などがわかる絵図です。(※ 絵図は福岡城案内看板より引用)

▲ 左側の赤丸で囲っている橋が前回の記事で突破口にした「追廻橋」です。

ここから「御本丸」と書かれた城の中心部を目指します。

▲ まず最初のルートはこのようなルート。

▲ 模型で説明すると、

▲ このようなルートです。

もっと北側に回るルートもありますが、わざわざ遠回りする必要もありませんし、突破すべき門の数、距離などを考慮してもこのルートが一番最適です。

▲ そしてここから本丸内部に入るためのルートを検証するために下記の絵図を使用します。

▲ 「御本丸御間内之図」です。

こちらの絵図には本丸周辺の情報だけでなく、本丸内部の間取りまで丁寧に記載された超トップシークレットの絵図となります。(※ 絵図は福岡城案内看板より引用)

ちなみにこの絵図では左側が北になります。

▲ このルートから入るのはどうでしょうか。

150〜250メートルほどを石垣沿いに進んで行かなければなりません。

その間、石垣上部から鉄砲などで攻撃されるのをかわして進んでいくことになりそうです。

▲ なんとか突破するとこちらの城門が待っています。(※写真は福岡城の案内看板より引用)

▲ 現在の石垣の様を見てみても、そこそこの大きさのものであったことがわかります。

やはり、わざわざ大回りして攻撃されるリスクのあるルートを選択するのは危険です。

このルートは最適ではないと思われます。

▲ ではこのルートから入るのはどうでしょうか。

▲ 最初にこの御武具櫓御門という門を突破しなければなりません。

古写真が残されていないため、この絵図から判断しなければなりませんが、描かれている大きさを他の城門と比較してみても かなり堅牢な門であったように思えます。

▲ 次はこちらの埋門(うずみもん)。

▲ 現在の石垣を見てみるとこのような感じです。

非常に狭い門です。ここを鉄砲や槍、弓などを持って通るのはなかなか苦戦しそうです。

一人分の幅しかないので、ここを一列に並んでくぐって行くと、待ち構えていた兵に順番に攻撃されそうです。

▲ 上から見た様子。

「埋門(うずみもん)」という名前の通り、いざというときには準備しておいた土や石でここを埋めてしまって侵入を防ぐという機能があったそうです。

▲ 次に待っているのは鉄御門(くろがねごもん)という鉄製の門です。

▲ 残されている石垣を確認してみると、非常に狭い門だったことがわかります。

ここに鉄製の門が取り付けられていたと考えると、突破するのはかなり厳しいと思われます。

このような防衛機能のしっかりと備わったルートはかなり無理があります。

ということでこのルートもNG。

▲ 残ったのはこのルート。

本丸への距離的にも防衛機能の薄さを考えてみてもこちらが一番最適です。

一番近い所が一番手薄になっています。どうもここが弱点のようです。

▲ しかも有効な攻撃は2方向からしか受けないため、他の場所に比べると格段に突破しやすいと考えられます。

▲ 門はこのような感じ。(※写真は福岡城の案内看板より引用)

▲ 現在はこのような感じとなっています。

石垣の高さもそれほど高くないのでやはりここが突破口です。

この門さえ攻略すればあとは本丸になだれ込むだけでOKです。

▲ 福岡城攻略の全ルートを模型でおさらいしてみるとこのような感じ。

結果、最短距離が一番手薄になっているようです。。。

みなさんもこの先 福岡城を攻め落とすことがありましたら、今回紹介したルートで進んでいくことをおすすめ致します。

【参考文献】
・福岡城の案内看板
福岡城むかし探訪館の展示品

Y氏(山田全自動)
ふるほん住吉店主:Y氏(山田全自動)
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福岡で古本屋「ふるほん住吉」の店主をしつつ、ブロガー/イラストレーター/執筆業などをしながら自由気ままに暮らしています。著書:福岡路上遺産(海鳥社)、福岡穴場観光(書肆侃侃房)、山田全自動でござる(BOOKぴあ)など
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